人工ダイヤモンドとは？基本知識と特徴

人工ダイヤモンドとは、天然ダイヤモンドと同じ炭素構造を持つ「本物のダイヤモンド」を人工的に作り出した宝石です。

人工ダイヤモンドがなぜ天然ダイヤモンドよりも安価なのか、呼び方、種類、製造方法など基本情報からその理由を探っていきましょう。

人工ダイヤモンドの定義

人工ダイヤモンドは天然ダイヤモンドと同じく炭素だけでできており、実験室で人工的に作られた宝石を指します。

「人工」というと偽物ではと考えがちですが、実際には物理的・化学的性質は天然ダイヤモンドとまったく同じであり、決して「偽物」ではありません。宝石としての美しさも耐久性も、天然ダイヤモンドと変わらない価値を持っています。

呼び方と種類（ラボグロウン・合成など）

人工ダイヤモンドは、「合成ダイヤモンド」「ラボグロウンダイヤモンド」とも呼ばれており、いずれも人工的に作られた本物のダイヤモンドです。

一方ガラスやキュービックジルコニアのような模造石を指す場合は、「イミテーションダイヤ」「類似石」などと呼ぶことが一般的で、模造石は化学的に成分などが異なります。

誕生の背景と製造方法

人工ダイヤモンドの研究は20世紀初めから始まり、1950年代にはGE社が世界初の合成ダイヤモンドの生成に成功しました。

主な生成方法は、特殊なガスから炭素を取り出してダイヤモンドの結晶を少しずつ育てるCVD法と、地球内部と同じような超高温・超高圧の環境を機械でつくり出してダイヤモンドを生成するHPHT法の2つです。

現在では工業用だけでなく、高品質な人工ダイヤモンドはジュエリー用として流通するようになり、難しいとされていた大粒の人工ダイヤモンドの製造も実現しています。

人工ダイヤモンドの価格相場と推移

人工ダイヤモンドは安いといわれていますが、1カラットや大粒サイズともなるとその価格はいくらくらいになるのでしょうか。

ここでは、現在までの価格推移と今後の傾向、その要因を解説します。

1カラットの人工ダイヤモンドの価格目安

ジュエリーに用いられる1カラットの人工ダイヤモンドの相場は、おおよそ30万～50万円前後です。同等グレードの天然ダイヤモンドと比べると、半額以下から1/3程度の価格帯で購入でき、カラット数が大きくなるほどその価格差も広がります。

ブランド品なら天然ダイヤモンドで200万円を超えるケースも多い一方で、人工ダイヤモンドは手が届きやすい価格帯で展開されているため、婚約・結婚指輪でも人気を集めています。

2カラット・10カラットなど大粒サイズの価格

2カラット以上や10カラット級の大型サイズでも、人工ダイヤモンドなら天然に比べ驚くほど低価格で入手できます。実際に、10カラットの人工ダイヤモンドが約188万円で販売され、同等グレードの天然石なら推定5,000万円前後と試算された例もあるほど。

このように、カラット数の大きな天然ダイヤモンドはその希少性から高価であり、比較的安定して供給できる人工ダイヤモンドは安価で販売されています。憧れの大粒ダイヤモンドも、人工なら現実的な選択肢となるでしょう。

人工ダイヤモンド価格の推移と下落傾向

人工ダイヤモンドの価格は、ここ数年で急激に下落しています。2010年代半ばには、天然ダイヤモンドの2～3割安程度だったものが、2020年代には8割近く安い水準にまで低下しました。

人工ダイヤモンドの価格下落により購入しやすい宝石となりましたが、今後の大幅な値上がりは期待できないため、投資対象としての魅力は薄れているといえるでしょう。

価格下落の原因

人工ダイヤモンドの価格が下落している要因は、製造技術の飛躍的な発展により、効率的に高品質な石を作れるようになったためです。製造にかかる電力の効率化も実現し、一度に複数の人工ダイヤモンドを生成できるため、コストも大幅に削減されました。

限られた企業のみが生産していた人工ダイヤモンドも、多くの企業が市場に参入できるようになり、結果的に供給過多・価格競争が生じ、下落につながったと考えられています。

大手ダイヤモンド企業・デビアス社の人工ダイヤモンドブランド「Lightbox（ライトボックス）」では、1カラット800ドル（約11万円）という破格な価格設定で展開していましたが、現在の下落により継続できない状況に追い込まれています。

今後も技術の拡大により、人工ダイヤモンドの価格はさらに下落する可能性があるでしょう。

人工ダイヤモンドの市場動向

人工ダイヤモンドが広まるにつれて、宝石業界も大きな変化を見せ始めました。アメリカでは3組中1組のカップルが婚約指輪に人工ダイヤモンドを選んでおり、若い世代を中心に人気の高まりを見せています。

日本国内では人工ダイヤモンドの認知度はまだまだ低い傾向がありますが、低価格と環境に配慮された点が注目され、これから購入する人が増えると考えられています。今後購入する際は、価格の安さだけでなく、品質やサービスが大切になってくるでしょう。

人工ダイヤモンドの買取価格とリセールバリュー

人工ダイヤモンドは、価格下落や国内での認知度、希少性のなさなどを受けて、中古市場での評価は低く、買取額も安くなりやすいのが現状です。

その理由や少しでも高く売るために知っておきたいポイントを解説します。

中古市場での評価

人工ダイヤモンドは購入時の安さが大きな魅力です。一方で、売却時の買取価格は残念ながら低く、中古市場での流通が少ないこともあり、一般の買取店では積極的に扱っていない場合があります。

査定額がついても天然石よりかなり控えめにとどまるケースが多いようです。将来的に売却を考えて購入する場合は、この点を十分に考慮しておく必要があるでしょう。

リセールバリューが低い理由

人工ダイヤモンドは多くの企業の参入や、生成の安定性から、天然ダイヤモンドより希少性がありません。特に品質を証明する鑑定書がないと、キュービックジルコニアなどの模造品と区別が難しく、買い手がつかない場合もあります。

また「新品で買っても安い価格」というイメージから、中古品にお金を出す魅力が弱い点もリセールバリューを下げる要因の一つ。人工ダイヤモンドは、資産目的ではなくおしゃれを楽しむアイテムとして考えるのがおすすめです。

人工ダイヤモンドが安い理由と天然との価格差

「人工ダイヤモンドの価格がなぜ安いのか」については、天然ダイヤモンドとの比較によりはっきりと把握できるようになります。

ここでは前述した内容からさらに深掘りして、その価格差についてご紹介します。

生成にかかる時間が違う

天然ダイヤモンドは、地球の地中深くで数億年～数十億年という気の遠くなる年月をかけて作られます。一方、人工ダイヤモンドはわずか数日～数週間で作り出すことが可能です。

この生成にかかる時間の差が、価格差にもつながっています。天然ダイヤモンドには「長い時間をかけて生まれた」という特別な価値があり、その希少性が高価な理由の一つです。人工ダイヤモンドは短期間で量産できるため、希少性がなく価格も大きく抑えられています。

希少性と供給量の違い

天然ダイヤモンドは、限られた鉱山からしか採れない希少な宝石です。しかも、ジュエリーとして使用できる原石はごくわずか。

例えば1カラットの高品質な原石を見つけるために、何トンもの鉱石を掘り起こす必要があります。天然ダイヤモンドはこの希少性とコストが価格に反映され、高価な理由につながっています。

人工ダイヤモンドは必要な分だけ短期間で生成できる上に、供給量が制限されていないため、市場の価格が安定しやすいのが特徴です。また生産者が増えると価格競争が起こり、さらに手の届きやすい「お手頃価格」になっていく傾向があります。

採掘コストと製造コストの違い

天然ダイヤモンドの採掘には多くのコストがかかる上、掘り出した原石の大半はジュエリーに使えません。さらに環境破壊や労働問題、「紛争ダイヤモンド」といった問題も抱えています。

対して、人工ダイヤモンドは専用の装置で一度に多くの原石を作れるため、コストの低減が可能です。また最近では電力効率化や再生可能エネルギーの利用も進み、環境負荷の少ない「エシカルな宝石」として選ばれることが増えています。

人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違い

人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドは価格差がある一方で、見た目や輝き、硬度など品質面での差はほぼありません。

人工ダイヤモンドは偽物ではなく、本物のダイヤモンドです。ここでは見た目や輝き、硬度、内包物などから、2つの特徴を見ていきましょう。

項目	人工ダイヤモンド	天然ダイヤモンド
見た目・輝き	屈折率2.42の炭素でできた本物のダイヤモンド	屈折率2.42の炭素でできた本物のダイヤモンド
硬度・耐久性	モース硬度10で傷がつきにくい	モース硬度10で傷がつきにくい
内包物	内包物が少ない	内包物が多い

見た目や輝きの比較

肉眼で確認できる見た目や輝きは、人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドではほとんど違いがありません。どちらも炭素でできたダイヤモンドで、光の屈折率や輝き方も同様です。原石に適したカットなら、プロの鑑定士でもルーペなしで区別するのは難しいでしょう。

ダイヤモンドのカラーも、無色透明からイエロー系までさまざまです。実際には「人工ダイヤモンドのほうが完全無色に近いものが多い」といわれますが、市場には多少黄色みを帯びた石も出回っています。

そのため色だけで見分けることは非常に難しく、宝石業界では鑑定書に「Lab Grown」などと明記して区別するのが一般的です。

硬度・耐久性

ダイヤモンドは地球上でもっとも硬い鉱物で、モース硬度10を持ちます。人工ダイヤモンドも同じ硬度を持つため、日常生活で傷がつきにくく、耐久性も天然と同じです。高温や強い薬品にも強いので、工業用としても活用されています。

またどちらも表面が傷つきにくいため、長く輝きを保てるのも共通点です。「人工だから早く劣化するかもしれない」という心配は不要で、天然ダイヤモンドと同様の耐久性を誇ります。

ただし、硬いとはいえ強い衝撃で割れたり欠けたりする可能性はあるため、定期的な状態のチェックがおすすめです。

内包物や構造の違い

地球深部で生まれる天然ダイヤモンドに対して、人工ダイヤモンドは「人が育てたダイヤモンド」です。本質的な違いはありませんが、天然ダイヤモンドには自然由来の鉱物や羽のような内包物が入ることが多くあります。

一方で、人工ダイヤモンドは生成の過程を人が管理できるため、内包物が少ないことが特徴です。このわずかな違いから、鑑定士は内包物の種類や紫外線の光り方を見て、天然か人工かを判断しています。

人工ダイヤモンドとキュービックジルコニアの違い

人工ダイヤモンドの模造石・キュービックジルコニアは、成分も特徴もまったくの別物です。2つの見た目や輝き、耐久性、構造、価格の違いを分かりやすく解説します。

項目	人工ダイヤモンド	キュービックジルコニア
見た目・輝き	屈折率2.42の炭素でできた本物のダイヤモンド	屈折率2.15の二酸化ジルコニウムでできた人工石
硬度・耐久性	モース硬度10で傷がつきにくい	モース硬度8.5でダイヤモンドより傷がつきやすい
内包物	内包物が少ない	内包物はない

輝き方と見た目

無色透明のキュービックジルコニアは、カットもきれいなものが多いため、ぱっと見ではダイヤモンドとほとんど見分けがつきません。屈折率も近く、初めて見る人なら違いを感じないこともあります。

ただしキュービックジルコニアは光の分散がやや強く、強い光の下では虹色にギラギラ輝く傾向があります。ダイヤモンドは、もう少し白く上品な輝きを放つのが特徴です。

硬度・耐久性

キュービックジルコニアの硬さはモース硬度8.5で、ダイヤモンドのモース硬度10より柔らかめです。日常使いのリングなどでは、知らないうちに小さな傷が増えて輝きが落ちることがあります。

人工ダイヤモンドは天然と同じ硬さなので、毎日身に着けてもほとんど傷がつかず、一生もののジュエリーとして使えるでしょう。耐久性を重視するなら、人工ダイヤモンドのほうが安心して愛用できます。

素材・構造

人工ダイヤモンドは炭素だけでできた「本物のダイヤモンド」であるのに対し、キュービックジルコニアは「二酸化ジルコニウム」というまったく別の物質から作られた人工石です。見た目は似ていますが、化学的な性質や構造は異なります。

また、キュービックジルコニアは比重が重いため、同じ大きさならダイヤモンドより少しずっしりと感じられます。さらにダイヤは触ると冷たく感じますが、キュービックジルコニアは熱を逃がしにくく手の熱で温まりやすいのも違いです。

価格の違い

キュービックジルコニアは非常に安く、1カラット相当の石でも数千円ほどで買えることも珍しくありません。人工ダイヤモンドは同じサイズで数十万円するため、価格差は2桁以上と大きく開きます。

そのため「とにかく安くて大きい石が欲しい」という人にはキュービックジルコニアがおすすめです。一方で、特別な記念日や毎日身に着けるジュエリーには人工ダイヤモンドと、目的に合わせて選ぶとそれぞれのよさを最大限に生かせます。

人工ダイヤモンドのメリット・デメリット

人工ダイヤモンドの最大のメリットは、天然ダイヤモンドと比較したときのコストパフォーマンスの高さです。また環境に優しく、紛争と無縁の人工ダイヤモンドはこれからの時代に沿った宝石といえるでしょう。

一方でリセールバリューの低さはデメリットになり得るため、良い点と悪い点の両方を把握しておくことが大切です。

メリット｜コストパフォーマンスが高く大きな石も手が届く

最大のメリットは、手が届きやすいお手頃な価格帯です。同じ品質なら天然ダイヤモンドよりずっと安価なため、同じ予算でもより大きく質のよいダイヤモンドを手に入れられます。

例として50万円の予算であれば、天然ダイヤモンドなら0.5カラットが限界でも、人工ダイヤモンドなら1カラット以上のリングを購入できる可能性が十分にあるでしょう。

結婚指輪や結婚記念日のジュエリーでは、「できるだけ豪華にしたいけれど予算が心配」というときも、人工ダイヤモンドなら大きくて輝きの美しい石を選べるため、予算内で理想のジュエリーを選べます。

また天然ダイヤモンドは一部の地域で、ダイヤモンド鉱山を巡る争いや劣悪な労働環境が問題になったことがあります。人工ダイヤモンドはこのような紛争や問題を引き起こすことがないため、倫理的な問題を気にする必要がありません。

さらに、天然ダイヤモンドを掘り出すには森林を切り開いて大量の土を掘り返す必要がありますが、人工ダイヤモンドは工場の中で作られるため自然にも配慮されています。使う水や電力も少ないため、環境のことを考えて買い物をしたい人にとってベストな選択肢といえるでしょう。

デメリット｜リセールバリューが低い

人工ダイヤモンドはリセールバリューが低く、買取時の価格が安くなってしまうことが大きなデメリットです。もともとの購入価格が安いため、「将来売ってお金にしよう」という投資目的には向きません。

例えば50万円で買った人工ダイヤモンドの指輪が、数年後に売ろうとすると数万円程度になることも珍しくないでしょう。高価な天然ダイヤモンドのジュエリーは、買取店でもある程度の高値で買い取ってもらえます。

しかし人工ダイヤモンドは査定額がつかなかったり、ついてもごくわずかな金額になったりすることが多く、将来的な値上がりも期待できません。

また、天然ダイヤモンドの魅力は、地球が何億年もかけて作り出した「世界に一つだけの宝石」という特別感です。人工ダイヤモンドにはこうした特別なストーリー性がなく、所有する喜びが天然より少ないと感じる人もいます。

しかし価値観は人それぞれで、環境への配慮を重視する人もいれば、大きな石を気軽に楽しみたい人もいます。人工と天然で迷ったときは、自分にとって何が大切かを考えて選んでみてください。

買取価格を高める人工ダイヤモンドの選び方と購入時のポイント

人工ダイヤモンドを購入するときは、品質を証明する「4C」や鑑定書の有無、そして購入先の信頼性の確認が欠かせません。

ここでは、人工ダイヤモンドの価値を高めるポイントや選び方について解説します。人工ダイヤモンドの購入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

「4C」品質基準をチェック

ダイヤモンドの品質は、次の「4C」と呼ばれる4つの基準で評価されます。

▼品質を表す4C

1.カラット/大きさ

2.カラー/色

3.クラリティ/透明度

4.カット/輝き方

人工ダイヤモンドも天然と同じ基準で評価されるため、購入時には必ず4Cを確認しましょう。

4Cのうち特に重要とされるのが「カット」の輝き方。予算内でどれを優先するか考えることも大切で、例えば「大きさ重視」なら色や透明度を少し妥協してでも大きな石を選ぶ方法もあります。

逆に「無色透明にこだわりたい」なら、サイズを抑えて高品質な石を選ぶことも可能です。自分が何を重視するかを明確にして、4Cのバランスを考えることで満足度の高い買い物ができるでしょう。

鑑定書の有無

人工ダイヤモンドを購入するときは、必ず鑑定書がついているかを確認しましょう。鑑定書には4Cの評価や人工ダイヤモンドであることの証明など、詳しいデータが記載されています。

信頼できる鑑定書があれば品質が保証され、将来売却する際にも役立つでしょう。中でも、世界的に有名なGIA（米国宝石学会）や、日本の中央宝石研究所（CGL）などが発行する鑑定書なら、信頼性が高く安心して選べます。鑑定書には必ず「Laboratory Grown」や「合成ダイヤモンド」という表記があるので、ぜひチェックしてみてください。

オンライン購入は「鑑定書付き」とあっても、聞き慣れない鑑定機関の場合は注意が必要です。発行元を確認して、信頼できる機関の鑑定書かどうかを確認しましょう。

個人間取引では、届いた鑑定書の番号と石に刻印された番号が一致するか必ず確認してください。偽物のリスクを避けたいなら、信頼できる実店舗で実物を見て購入するのがもっとも安全です。

ショップ・ブランドの選び方

有名ブランドの人工ダイヤモンドは品質の管理やアフターサービスがしっかりしており、「ブランドバリュー」によって特別感が演出されます。買取に出してもそれなりの買取額が期待できるでしょう。しかし、ブランド料金が上乗せされて、購入時は通常よりも高くなることがデメリットです。

ノーブランドや工房系の店舗では、ブランドジュエリーより安く買えたりオーダーメイドで自分好みのデザインにできたりと、安い価格とデザインの自由さが魅力な一方で、買取額の期待はできません。

ブランド・ノーブランドのいずれかで迷ったときは、予算や買取の可能性についても検討してみましょう。

また購入店を選ぶときは、人工ダイヤモンドの知識が豊富で実績のある専門店がおすすめです。実店舗なら実物を手に取って確認でき、疑問点も直接聞けるメリットがあります。

人工ダイヤモンドのメンテナンスとお手入れ方法

自宅でできる簡単な洗浄方法や保管のコツを知ることで、人工ダイヤモンドの美しさを長く保てます。

きれいな状態を保つことで、将来売却する際にもよい評価につながるため、手元にある方はぜひ実践してみてください。

定期的な洗浄方法

人工ダイヤモンドは皮脂やホコリがつくと表面が曇って輝きが落ちてしまうため、定期的なお手入れが必要です。

自宅でのお手入れは以下をご覧ください。

▼人工ダイヤモンドの洗浄方法

1.ぬるま湯に食器用洗剤を数滴入れる

2.ジュエリーを数分つけ置きする

3.汚れが浮いてきたら、メイク用の柔らかいブラシなどで優しくこする

4.水でよくすすいで、柔らかい布で水分を拭き取る

5.仕上げにメガネ拭きで磨き上げる

頻度は月に1回程度で十分です。普段は使った後に柔らかい布でさっと拭いてからしまう習慣を心がけましょう。特に夏場は汗や皮脂がつきやすいので、こまめなお手入れが効果的です。

保管のポイント

ダイヤモンドは非常に硬いため、ダイヤ同士がぶつかるとお互いに傷をつけてしまいます。また、ほかの柔らかい宝石を傷つけるおそれもあるため、必ず別々に保管することが大切です。

購入時のケースがあれば、保管用として活用しましょう。複数のジュエリーが収納されているジュエリーボックスを使う場合は、一つずつ個別のポーチや仕切りのあるケースに入れることをおすすめします。指輪同士がこすれると金属部分に傷がつくこともあるので注意が必要です。

保管場所は直射日光や湿気を避け、風通しのよい場所を選びます。ジュエリーボックスに乾燥剤を入れておくと、金属部分の変色を防げます。

専門店での点検・クリーニング

人工ダイヤモンド自体は丈夫ですが、指輪の爪やネックレスの金具は使っているうちに緩んできます。石を留めている爪が緩むと、最悪の場合ダイヤが外れて落ちてしまうこともあるため、半年から1年に一度は専門店で点検してもらいましょう。

宝石店では超音波洗浄機などを使って、自宅では落とせない汚れもきれいにしてくれます。同時に、石留めの緩みや金具の劣化もチェックしてもらえるので、点検とクリーニングは定期的に行うことがおすすめです。

人工ダイヤモンドを売却する際のポイント

人工ダイヤモンドは、専門の買取店を選んで鑑定書を提示することで買取価格アップが期待できます。さらに売却のタイミングも検討し、最適なタイミングで買取に出しましょう。

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

専門の買取店に依頼する

人工ダイヤモンドは中古市場での評価がまだ定まっていません。宝石に詳しくない一般的なリサイクルショップでは、「人工だから買い取れない」と断られることもあります。

まずは、ダイヤモンド買取の実績が豊富な宝石専門店や買取店で相談してみましょう。人工ダイヤモンドに詳しいお店なら、価値を踏まえた適正な査定が期待できます。

ただし、人工ダイヤモンドの買取に対応している店舗はまだ多くないため、ネットの一括査定サービスを活用して複数の店舗に見積もりを依頼すると便利です。比較することで、より納得のいく条件で売却できる可能性が高まります。

鑑定書を提示する

売却時には鑑定書を必ず持参しましょう。鑑定書があれば、その石の品質や人工ダイヤであることが証明でき、買取店も価値を判断しやすくなります。

特に色や透明度の評価が高い石なら、鑑定書がその品質を証明してくれるため、査定額アップにつながる可能性があります。逆に鑑定書がないと、キュービックジルコニアなどの模造品と区別がつかず、極端に安い査定になるリスクもあるため、なくさないよう保管しておくことが大切です。

売却タイミングの考え方

人工ダイヤモンドの価格は年々下がっており、今後も下落する可能性があります。そのため、不要になったときが売り時ともいえるでしょう。

ただし、査定額が想像よりも低く「これなら手元に残しておこう」と思うケースも少なくありません。特に思い出のあるジュエリーなら、簡単には手放しづらいもの。そんなときは無理に売らず、リフォームして別のデザインに作り変える方法もあります。

人工ダイヤモンドは硬度が高いため再カットも可能です。まずは専門店で査定だけ受け、納得できる買取額かどうか確かめてみましょう。

まとめ

人工ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドよりずっと手頃な価格でありながら、見た目や品質はほとんど変わらないため、近年ますます人気が高まっています。価格は年々下がっており、大きなサイズのダイヤモンドも手が届きやすくなりました。

一方で、中古市場での評価はまだ低く、売却時の価格は控えめになりがちです。購入する際は「4C」や鑑定書をしっかり確認し、信頼できる販売店や買取店を選ぶことが欠かせません。

売却を検討するときは、まず専門店で査定を受けて相場を知りましょう。価格を知るだけでも判断材料になり、将来の計画にも役立ちます。

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