ダイヤモンド1カラットの値段・買取相場を知ろう

ダイヤモンド1カラットあたりの値段を知ることは、おおよその価値を把握する目安に適しています。

ここでは、1カラットのダイヤモンドがいくらで買い取られているのか、実際の重さや大きさの目安を解説します。

1カラットのダイヤモンド買取相場

1カラットのダイヤモンドは、一般的に20万円～140万円前後で買取られています。この価格幅は、ダイヤモンドの品質を評価する基準が多くの要素から成り立っているためです。

以下は1カラットのダイヤモンド買取相場表です。

クラリティ	Excellent	Very Good	Good
VVS1	約130万～70万円	約120万～60万円	約110万～55万円
VVS2	約110万～65万円	約100万～60万円	約90万～50万円
VS1	約90万～60万円	約80万～55万円	約75万～50万円
VS2	約75万～55万円	約67万～50万円	約60万～45万円
SI1	約57万～42万円	約52万～38万円	約46万～34万円
SI2	約45万～35万円	約41万～32万円	約37万～28万円

ブランドジュエリーの場合、ティファニーやカルティエなどの有名ブランドであれば、ノーブランド品と比較して高い査定額が期待できることもあるでしょう。

また、鑑定書の有無によっても査定スピードや信頼性が変わるため、価格に影響を与える場合があります。

1カラットの重さと大きさはどれくらい？

1カラットのダイヤモンドは、重さにすると0.2gです。この重さは一般的な切手を数枚重ねた程度の重さほどで、手に取ってもほとんど重みを感じません。

大きさは、ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドであれば、直径は約6.5mmです。数値化すると小さく感じられますが、指輪にセットすると女性の指にほどよい存在感を与えるサイズ感となるでしょう。

以下は1カラットを含めた各カラットの大きさと重さです。

カラット数	重さ	大きさ
0.5カラット	0.1g	5.1mm
1カラット	0.2g	6.5mm
2カラット	0.4g	8.2mm

※ラウンドブリリアントカットの場合

0.5カラットは1カラットの約0.8倍のサイズ、2カラットは1カラットの約1.3倍のサイズです。

1カラットが特に人気なのは「キリのよい数字」という側面と、婚約指輪として選ばれる標準的なサイズであることが挙げられます。「大きすぎず小さすぎない理想的なバランス」が、1カラットのダイヤモンドが人気を集める理由といえるでしょう。

ダイヤモンド1カラットの値段を左右する4つの基準

1カラットのダイヤモンドの値段は、国際基準の「4C」に影響を受けます。この4Cはダイヤモンドのみが国際基準で定められており、世界中どこでも同じ基準で品質を評価できる点が特徴です。

ダイヤモンドの価値を示す4Cや、そのほかの基準をご紹介します。

4C評価

ダイヤモンドの値段を決めるほとんどのポイントは、「4C」と呼ばれる国際基準の評価です。

●カラット（Carat）

●カット（Cut）

●クラリティ（Clarity）

●カラー（Color）

各要素の詳細は以下をご覧ください。

カラット（Carat）－重さ

カラット数が大きくなるにつれて、ダイヤモンドの値段も同様に上昇していきます。例えば、同じ品質のダイヤモンドでも、1カラットのダイヤモンドは0.5カラットの数倍の価格になることも珍しくありません。

また宝石として大きなダイヤモンドに仕上げるには、原石の多くの部分を削り落とす必要があり、使える部分が少なくなってしまうことも理由です。

特に1カラット以上になると供給量が少なくなるため、価格が一気に跳ね上がる傾向があります。

カット（Cut）－輝き

カットのグレードは、ダイヤモンドの輝きを決める技術面に対する評価です。理想的なプロポーションでカットされたダイヤモンドは、光を効率的に反射し、美しい輝きを放ちます。

▼カットグレードの評価段階

●EXCELLENT（3EX）：最高評価、完璧な輝き

●VERY GOOD：優れた輝き

●GOOD：良好な輝き

●FAIR：標準的な輝き

●POOR：輝きが劣る

ラウンドブリリアントカットの人気が常に安定しているのは、58面体によってもっとも効率的に光を反射するカットになっているためです。

3EX（トリプルエクセレント）評価を受けたものは、通常のEXCELLENT評価より高い買取額が期待できるでしょう。

クラリティ（Clarity）－透明度

クラリティは、ダイヤモンド内部の内包物（インクルージョン）や表面のキズの有無と程度を評価する基準です。

グレード	特徴	価格への影響
FL/IF	無傷/内部無傷	最高値
VVS1/VVS2	極めて微小な内包物	高評価
VS1/VS2	微小な内包物	標準～高評価
SI1/SI2	小さな内包物 （肉眼では見えにくい）	標準評価
I1/I2/I3	内包物が肉眼で確認可能	低評価

VVS以上のグレードは高評価、SI以下では肉眼で内包物が見える場合があるため、査定額が下がる傾向があります。

カラー（Color）－色

ダイヤモンドは無色透明に近いほど高い評価を受け、わずかな黄色みや茶色みがあると、査定額に影響が出てきます。カラーグレードは、D（完全無色）からZ（薄い黄色）まで23段階で評価され、D～Fグレードがもっとも高く評価されます。

ただし、ファンシーカラーダイヤモンド（ピンク、ブルー、イエローなど）は例外で、色の濃さや鮮やかさによっては、無色のダイヤモンドを上回る価値を持つこともあるでしょう。

鑑定書（GIA・CGL）の有無

買取では、鑑定書があることで査定がスムーズに進み、信頼性の高い適正な価格での取引が実現します。特に以下の機関が発行する鑑定書は、国際的に高い信頼性を持っています。

▼主要な鑑定機関

●GIA（米国宝石学会）：世界最高峰の鑑定機関

●CGL（中央宝石研究所）：日本最大手の鑑定機関

鑑定書がない場合でも買取は可能ですが、査定に時間がかかったり、安全を見て低めの査定額になったりする可能性があります。

ブランド価値

有名ブランドのダイヤモンドジュエリーは、石の価値に加えてブランド価値が上乗せされます。

▼高額査定が期待できるブランドの例

●ティファニー

●ハリーウィンストン

●カルティエ

●ヴァンクリーフ＆アーペル

ブランド品はノーブランド品よりも需要が高いため、そのぶん高額な買取になることがほとんどです。

ブランドの刻印や保証書、オリジナルケースなどの付属品がそろっていると、さらに査定額アップが期待できるでしょう。

素材価値

ダイヤモンドだけでなく石を留めている枠の金属や装飾も、素材によってはプラス要因となります。例えば、プラチナやゴールドなど現在値段が上昇している貴金属は、それ自体に価値があります。

特に近年は金相場が上昇傾向にあるため、枠の価値も無視できない要素です。そのほかの宝石も同様に評価の対象になるため、一つずつの価値を反映してくれる買取店をおすすめします。

天然vs人工｜ダイヤモンド1カラットの値段はどちらが高い？

ダイヤモンドには天然だけでなく、人工的に作り出される人工ダイヤモンドがあります。環境に優しく安価な価格帯から、海外でも人気を集めています。

天然と同じ炭素構造を持ち、「本物」であるにもかかわらず、その値段は半額以下と安価です。ここでは、人工ダイヤモンドの価格相場やその特徴、価格差が生じる理由を解説します。

人工ダイヤモンド1カラットの相場は？

人工ダイヤモンドは、1カラットあたり30万～50万円前後で購入できます。この値段は天然ダイヤモンドの半額以下で、「予算は抑えたいけど、大きめのダイヤモンドが欲しい」という人にも人気です。

また、環境面を配慮して人工ダイヤモンドを選ぶ人も増えています。天然ダイヤモンドを採掘するには大量の土を掘り起こす必要があり、自然への影響が懸念されます。

その点、人工ダイヤモンドは研究所で作られるので、森林を傷つけることもなく、地球にやさしい選択として海外でも選ばれる傾向にあります。「きれいな指輪を身に着けたいけど、環境のことも考えたい」という気持ちに応えられるのも、人工ダイヤモンドの魅力といえるでしょう。

そもそも人工ダイヤモンドとは？

人工ダイヤモンドは、人の手によって作られたダイヤモンドを指し、天然ダイヤモンドとまったく同じ炭素の結晶構造を持ちます。天然も人工も同一で、どちらも「本物」のダイヤモンドです。

人工ダイヤモンドの製造方法は主に2種類あります。

●HPHT法（高温高圧法）：地球内部の環境を再現

●CVD法（化学気相成長法）：炭素を含むガスから結晶を成長

肉眼では天然との区別がつかず、専門的な機器を使用しなければ判別できません。

天然と人工の価格差が生まれる理由

要因	天然ダイヤモンド	人工ダイヤモンド
生産コスト	採掘に莫大な費用と労力が必要	量産が可能で、費用を抑えられる
供給量	産出量に限りがあり、希少性が高い	必要な分だけ製造できる
市場での認識	長い歴史と伝統があり、希少価値への憧れが強い	まだ新しく、認知度が上がってきた段階
リセールバリュー	資産価値として評価され、中古市場でも需要あり	需要はほとんどなく、買取対象外になることもある

天然ダイヤモンドは「限られた量しか採れない希少品」であるのに対し、人工ダイヤモンドは「工場で製造できる工業製品」という位置づけのため、大きな価格差が生まれています。

人工ダイヤの売却時に気を付けたいポイント

人工ダイヤモンドを売却する際は、以下の点に注意が必要です。

1.現在のリセールバリューを把握

人工ダイヤモンドの買取価格は、購入価格よりも大幅に下がることが多く、天然ダイヤモンドと比較して資産価値が低い。また買取店によっては断られることもある。

2.買取店選びのポイント

人工ダイヤモンドの取扱実績がある店舗を選び、鑑定書や購入時の証明書を必ず持参する。

買取価格を最大限に引き出すため、複数の買取店で査定を受ける。

3.今後の値段の下落

人工ダイヤモンドは技術の進歩によって製造コストが下がり続けているため、将来的にさらに価格が下落する可能性がある。

人工ダイヤモンドの値段は下落傾向にあり、天然ダイヤモンドと同様に資産として持つには向いていません。購入の機会があれば、あくまで装飾品として割り切って楽しむのに適した宝石です。

【2025年以降】ダイヤモンド1カラットの値段はこれからどうなる？

ダイヤモンドを資産として持ちたい場合、気になるのが今後の動向です。ここでは過去10年間の推移や、2025年以降の動向を見ていきましょう。

過去10年間の動向

ダイヤモンド市場は、この10年間で大きな変動を経験してきました。その流れを知ることで、今後の予測に役立てられます。

2015年～2019年：安定的な上昇期

中国やインドなどの新興国で需要が拡大し、1カラットダイヤモンドの価格は上昇。特に高品質なダイヤモンドほど価格上昇率が高い傾向にあった。

2020年：コロナショックによる急落

パンデミックの影響で、一時的に価格が下落。結婚式の延期や消費の冷え込みが主な要因に。

2021年～2025年：過去最高値と下落

経済活動の再開とともに需要が急回復し、2021年後半には過去最高値を更新。その後は人工ダイヤモンドの普及や供給過剰が影響し価格が下落。2025年現在も低迷中。

為替・原油価格が与える影響

ダイヤモンドの国際取引は主に米ドル建てで行われるため、為替レートが買取価格に直接的な影響を与えます。

▼円安時の影響

●1ドル150円の場合と1ドル100円の場合では、同じダイヤモンドでも円換算で50％の価格差が生じる

●輸入コストが上昇し、国内での販売価格も上昇

●買取価格も連動して上昇する傾向

▼原油価格の影響

ダイヤモンドの採掘には大型機械を使用し、世界各地への輸送も必要となるため、原油価格の変動が採掘・輸送コストに影響を与える。原油価格が上昇すれば、その分がダイヤモンドの販売価格に上乗せされることになり、値段が上昇する。

2025年以降の市場予測

今後のダイヤモンド市場の動向は、天然と人工で明暗が分かれると予想されます。主要鉱山の産出量減少により、天然ダイヤモンドの供給は年々少なくなっていく見込みです。特に高品質な天然ダイヤモンド（D-F、VVS以上、3EX）は希少性が高まり、価値の維持・上昇が期待できるでしょう。

一方で、中～低品質のダイヤモンドは人工ダイヤモンドの普及によって、価格が安定、またはやや下がる可能性があります。投資や資産保全を考えるなら、鑑定書付きの高品質な天然ダイヤモンドを選ぶことが賢明といえるでしょう。

1カラットのダイヤモンドを高く売るためのポイント

1カラットのダイヤモンドを高く売るには、再販時に高く評価されるポイントを押さえることが大切です。

ぜひ次の4つのポイントを実施してみてください。

●鑑定書や付属品をそろえる

●査定前に軽くお手入れする

●まとめて査定に出して効率アップ

●複数の買取店で比較する

鑑定書や付属品をそろえる

ダイヤモンドを売るときに意外と見落としがちなのが、購入時についてきた書類や付属品です。これらがそろっているかどうかで、査定額が大きく変わることがあります。

▼用意したいもの

●鑑定書

●購入時の保証書

●ブランドの場合は専用ケースや袋

●購入時のレシートや明細書

特に鑑定書は、ダイヤモンドの品質を客観的に証明する書類なので、紛失している場合は再発行を検討する価値があります。

またブランド品の合は、次の購入者が安心感を持って手に取れるため、付属品があれば必ず一緒に買取店へ提出しましょう。

査定前に軽くお手入れする

ダイヤモンドは油分を吸着しやすい性質があるため、日常的に使用していると表面に皮脂や化粧品が付着することがあります。

中性洗剤を用いたセルフのクリーニング方法は、素材やほかの宝石にダメージを与えるおそれがあるため、柔らかい布で拭き上げる程度にとどめておきましょう。

購入先によっては無料でクリーニングサービスを提供しているため、査定に出す前に依頼するのもおすすめです。

まとめて査定に出して効率アップ

複数のジュエリーを同時に査定に出すと、以下のメリットがあります。

●査定の手間が一度で済む

●まとめ売りボーナスが付く場合がある

●交渉の余地が生まれやすい

使わなくなったネックレス、片方だけのピアス、切れてしまったチェーンなども一緒に持参すると、思わぬ高値がつくこともあるでしょう。

複数の買取店で比較する

買取店は、査定基準や販路などさまざまな理由によって得意分野が異なります。また在庫状況も買取額に影響するため、それぞれの買取店で価格に差が出ることは珍しくありません。

そのため、ダイヤモンドのような高価なアイテムを買取に出すときは、必ず複数の買取店で買取額を比較しましょう。以下は比較するときのポイントです。

●最低3店舗で査定を受ける

●大手チェーン店と専門店の両方で査定

●LINEなどのオンライン査定も活用する

●査定額の内訳を詳しく聞く

時間に余裕がある場合は5店舗程度回ることで、相場観がつかめるとともに、最高値で売却できるチャンスが広がります。査定は無料で行っている店舗がほとんどなので、遠慮なく利用しましょう。

シグマではこんなダイヤモンドも買取可能！

シグマでは、他店で買取を断られがちな以下のようなダイヤモンドも積極的に買取しています。

●欠けやヒビのある石

●含浸処理・着色処理された宝石

●切れたネックレスや片方だけのピアス

●鑑定書のないダイヤモンド

買取方法には店頭・宅配・出張買取のほか、便利なLINE査定もご用意しています。いずれも無料で査定が可能、さらにキャンセル料金もかからないため、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

1カラットの天然ダイヤモンドは、その輝きだけでなく資産価値も高く評価されています。ただし、カットやカラー、ブランド、鑑定書の有無などで数十万円の値段の差が出ることもあります。

今後の相場を見据えて売るなら「鑑定書付き」「複数査定」「丁寧なクリーニング」がポイントです。

特に2025年以降は、高品質な天然ダイヤモンドの希少性がさらに高まることが予想されるため、売却のタイミングを見極めることも必要になってくるでしょう。

気になる方は、信頼できる買取店でまずは査定額をチェックしてみてください。思っていた以上の価値があるかもしれません。大切なダイヤモンドの価値を確かめて、満足のいく取引を目指しましょう。

記事監修