金の資産価値は今後どうなる?プラチナとの比較や高く売る買取のコツ
金(ゴールド)に資産価値がある3つの理由
金が世界中で資産として扱われるのには、主に次のような理由があります。
1.金そのものに価値がある実物資産
2.採掘できる量に限界がある希少性
3.インフレや経済の不安に強い有事の金
3つの理由について、その背景を見ていきましょう。
金そのものに価値がある「実物資産」
金はそれ自体が価値を持つ実物資産です。株式や債券、紙幣には発行体となる企業や国が存在し、その信用が揺らげば価値が大きく目減りします。もし発行体が倒産すれば株券や債券が紙くずになるリスクも含んでいます。
一方の金には発行体がないため、国や企業が破綻しても、金の価値がなくなることはありません。
さらに金は、世界の主要な市場で日々取引されており、多くの国や地域でそのまま換金が可能です。特定の国に縛られない無国籍の資産として、長い歴史のなかで信用を培ってきました。古代から通貨や装飾品に使われてきた事実こそ、金が実物資産と呼ばれる根拠といえるでしょう。
採掘できる量に限界がある「希少性」
金の価値を支えるもう1つの理由が、その希少性です。地球上に存在する金の量には限りがあります。これまでに人類が採掘した金は約19万トンと言われ、オリンピックの競泳プールにすると4杯分ほどにしかなりません。
さらに金は、人工的に作り出せたとしても莫大なコストがかかるとされているため、量産には向きません。供給が増えにくいからこそ、金の価値は守られているといえます。
また、宝飾品だけでなく、スマートフォンやパソコンの電子部品といった工業用途でも需要があります。限られた資源に対してさまざまな用途で需要があるため、その価値はいっそう底堅いといえるでしょう。
インフレや経済の不安に強い「有事の金」
金は有事の金とも呼ばれ、世界情勢や経済が不安定になるほど買われやすくなります。代表的なのは、次のような場面です。
● 戦争やテロ、感染症の流行などで地政学リスクが高まったとき
投資家は値動きの読めない株式を避け、価値の安定した金へ資金を移そうとします。
● インフレで物価が上がり、お金の価値が下がったとき
金は価値を保ちやすく、インフレに強い資産です。
● 株式や債券が値下がりしたとき
金は株式や債券と異なる値動きをする傾向があり、株価が下がる場面で逆に上がることもあります。資産を1つに偏らせない分散投資の備えとして、金を組み入れる投資家は世界的に増えています。
金の資産価値を左右する大きな基準は純度
手持ちの金製品の価値を見極めるとき、まず見てほしいのが純度です。金がどれだけの割合で含まれているかによって、1グラムあたりの評価は大きく変わります。
K24(純金)、K18、K14といった刻印による違いを比べてみましょう。
| 刻印 | 金の含有率 | 主な用途 | 資産価値の目安 |
| K24(純金) | 約99.99% | インゴット・金貨 | 高い |
| K18 | 約75% | リング・ネックレス | やや高い |
| K14 | 約58.5% | アクセサリー全般 | 中程度 |
| K10 | 約42% | 装飾品 | 低め |
純度が100%に近いK24は柔らかく傷つきやすいため、インゴットや金貨に向きます。一方のK18は、ほかの金属を混ぜて強度を高めている分、日常使いのアクセサリーに使われるのが一般的です。
ピンクゴールドやホワイトゴールドなどのカラーゴールドは、銀や銅、パラジウムなどを混ぜて色を出したもので、見た目が金色でなくても中身は金が含まれています。製品にK18やK14といった刻印が確認できれば、その純度と重量に応じた金の買取価格が適用されます。
資産価値が高い金製品の種類|アクセサリー・金貨・時計

金製品にはさまざまな種類、形、用途があります。ここでは、アクセサリー・金貨・時計
の資産価値について解説します。
金のネックレス・アクセサリーの資産価値
純金(K24)の指輪やK18の指輪、喜平ネックレスなどは、日常的に身に付けられるアイテムでありながら、地金としての高い資産価値を持ち合わせています。一般的なアクセサリーとは異なり、金の重量と純度が資産としての評価に直接かかわるため、手軽な実物資産としても人気です。
また、カルティエやティファニー、ヴァンクリーフ&アーペルなど、人気ブランドであれば、素材の価値に加えて「ブランド価値」や「デザイン性」が上乗せされ、さらに資産価値が高まるでしょう。
K18の喜平ネックレスは地金の重さがベースとなるため、金相場の高騰時には驚くほどの査定額になるケースがあります。
少額から持てるウィーン金貨・メイプルリーフ金貨
投資価値が高い金製品の代表例として、メイプルリーフ金貨やウィーン金貨などの地金型金貨が挙げられます。数百万単位の資金が必要になるインゴットに比べてサイズが小さいため、予算に合わせて少額から手軽に購入できます。
金貨は各国の政府が純度や重量を保証しているため信頼性が高く、偽造のリスクが低いことが大きなメリットです。
ロレックスなど、金無垢時計ならではの価値
金無垢時計は時計としての実用性やステータス性だけでなく、素材に大きな価値があります。とくにロレックスのデイトナ金無垢モデルなどは、世界中のコレクターから需要があるため、素材価値とブランド価値の両面から高く評価されるアイテムです。
仮に時計の内部機構が壊れてしまっても、外装に使用されている金の価値が残ります。価値がなくなるリスクが極めて低いのも、金無垢時計ならではの強みといえるでしょう。
金とプラチナの資産価値
金と並んで比較されやすいのがプラチナです。かつてはプラチナのほうが高価でしたが、今は逆転しています。なぜ価値が逆転したのか、長期的に保有するならどちらが向くのかを見ていきましょう。
金とプラチナの価格が逆転した背景
かつては希少性の高いプラチナが金よりも高値で取引されていました。しかし、現在は金の価格がプラチナを大きく上回る逆転現象が起きています。現在の田中貴金属の参考小売価格では、2026年5月時点でおよそ2倍以上の差が開きました。
▼2026年5月の平均価格
| 金 | プラチナ |
| 23,560円 | 10,379円 |
プラチナは、自動車の排ガス浄化触媒など工業需要の割合が高い貴金属です。近年、環境への配慮の高まりからディーゼル車の生産が減少し、プラチナの需要と価格が落ち込みました。
一方で、金は世界中の投資家や中央銀行からの投資・資産保全の需要が拡大し続けているため、価格が高騰しています。
長く持つなら金とプラチナのどちらがいい?
長期的な資産価値の維持を重視するなら、世界情勢が不安定でも需要が高まりやすい金が向いています。金は時間が経っても価値が目減りしにくい性質があるためです。
一方でプラチナは、現在価値が抑えられている分、工業需要が回復する局面では値上がりを狙える余地も残されています。安定を求めるなら金、値上がりへの期待を込めるならプラチナ、という分け方が一つの目安になるでしょう。
金の資産価値が下がるタイミングはどんなとき?
長期的には価値が下がりにくい金も、短期・中期的に見れば一時的に下落することもあります。ここでは、金の資産価値が下がる3つのタイミングを解説します。
世界経済が安定し、金利が高くなったとき
国債や株式などの金融商品は利息や配当があるのに対し、金は売却時にしか利益を生まない資産です。そのため、世界経済が好景気になり、銀行預金や国債などの金利が高くなると、投資家は利回りを求めて金からほかの金融商品へ資金を移す傾向にあります。
結果として金の売りが増え、国際価格が下がりやすくなります。逆にいえば、低金利のときには金の魅力が増し、価格が上昇しやすくなるといえるでしょう。
日本国内で、円高・ドル安が進んだとき
金の国際価格は米ドルを基準に取引されており、日本国内での金の買取価格(円建て価格)は為替相場の影響を直接受けます。たとえ国際的な金価格が変わらなくても、為替が円高・ドル安に振れると日本国内での買取価格は目減りしてしまうことを理解しておきましょう。
金を売却するときは、金自体の国際相場だけでなく、為替の動向もあわせて確認することが欠かせません。円安のタイミングを見計らうことで手取り額を増やせます。
中国やインドなど、世界の需要が落ち着いたとき
金は宝飾品や投資対象として、人口の多い中国やインドでの需要が大きな割合を占めています。これらの大国で経済成長が鈍化したり不景気になったりして金を購入する人が減ると、世界的な需要の低下につながります。
各国の経済の動向も金相場を左右する要素の一つであるため、売却のタイミングを考えている方は世界のニュースもチェックして、売り時を逃さないようにすることが大切です。
手持ちの金製品を高く売るには?
手持ちの金製品の資産価値を高めるには、買取業者のサービスを活用したり、売り時を見極めたりするのがコツです。また、換金先となる買取業者選びも慎重に行いたいところ。
ここでは、査定に出す前に知っておきたい具体的なポイントを3つ解説します。
切れたネックレスや片耳ピアスで『まとめ売り』
金は素材に価値があるため、デザインが古くても、壊れていたりちぎれていたりしても価値が失われることはありません。片方だけになったピアス、サイズの合わなくなった指輪、金歯、万年筆のペン先など、不用品に見えるようなものでも立派な資産として売却できます。
買取業者のなかには「まとめ売り」による買取額アップのサービスを実施しており、通常よりも高値を狙える場合があります。さらに金の資産価値を引き出したいという方は、複数の品物をまとめて査定に出してみるのもよいでしょう。
手持ちの金を少しでも高く売るベストなタイミング
国際的な金相場が高騰している時期や、為替が円安に振れているタイミングは、高く売却できる可能性が高いとされています。
金の国内買取価格は毎日変動しているため、買取専門店の公式サイトなどで日々の1グラムあたりの相場をチェックする習慣をつけ、売却時の目安を把握しておきましょう。
信頼できる買取店舗を見極める3つの基準
金を売るときは、買取業者を慎重に選ぶことも欠かせません。業者によっては予想外の手数料がかかり、相場以上に低い金額で買取られたり、大切な金製品をバックヤードに長時間持って行き、利用者に疑念を抱かせたりと、トラブルに発展するケースがあるからです。後悔しない取引をするために、次の3つの基準を満たす店舗を探すことをおすすめします。
● 当日の金買取相場を店頭やウェブサイトではっきりと公開している
● 不透明な査定料や目減りといった名目で手数料を差し引かない
● 目の前で正確に重さを計量し、計算内容を丁寧に説明してくれる
また、金製品を一気に売却せず少しずつ換金していきたい人は、長期的に付き合いたいと思える店舗かどうかも確認したいポイントです。たとえば、金相場に詳しい、説明が明瞭でわかりやすい、など接客時の印象も参考にしてみてください。
まとめ
| ● 金は世界共通の実物資産であり、発行体を持たないため長期では価値が下がりにくい ● プラチナよりも金が投資対象に選ばれやすいが、円高や金利上昇のタイミングで価格が下落するリスクも含む ● 相場は毎日変動し、為替や世界情勢の影響で、いつ下落の波が来るかはプロでも読みきれない |
手持ちの金がどれくらいの価値を持つのかは、実際に査定に出してみないとわかりません。気になる品物があれば、まずは無料査定で今の価値を確かめてみてください。相場が動いている今だからこそ、一度査定士などのプロの目で見てもらうと、売り時の判断もつきやすくなるでしょう。
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