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2024.06.18

クォーツ式時計の寿命はどのくらい?長持ちさせるコツもご紹介

クォーツ式時計の寿命はどのくらい?長持ちさせるコツもご紹介
クォーツ式時計は機械式時計と異なり、ゼンマイを巻く必要がない時計です。しかし、電池をエネルギー源としているので、いつか必ず寿命を迎えます。クォーツ式時計の寿命の目安をはじめ、メリットやデメリット、少しでも寿命を延ばすためのコツを解説します。
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クォーツ式時計は機械式時計と異なり、ゼンマイを巻く必要がない時計です。しかし、電池をエネルギー源としているので、いつか必ず寿命を迎えます。クォーツ式時計の寿命の目安をはじめ、メリットやデメリット、少しでも寿命を延ばすためのコツを解説します。

クォーツ式時計とは?

クォーツ式時計とは、水晶振動子を用いて時間を計測する時計です。水晶は英語でクォーツと呼ぶので、クォーツ式時計と名付けられました。

水晶は一定の電圧がかかると、1秒間に32,768回もの振動を起こします。振動はIC回路によって1秒ごとの電気信号に変換され、ステップモーターに伝わることで針を動かしています。動力源は電池で、機械式時計のような定期的なゼンマイ巻きが不要です。

クォーツ式時計は日本の時計ブランドであるセイコーが発明し、世界初のクォーツ式時計である「セイコー・アストロン35SQ」が1969年に発売されました。それまで時計と言えば機械式時計でしたが、クォーツ式時計が世界的な大ヒットを収めたことで、「クォーツショック」と呼ばれるほど時計業界を震撼させました。

機械式時計との違い

機械式時計は、ゼンマイを使って動きます。ゼンマイを巻くと元に戻ろうとする力が生まれ、その力を脱進機という機構で調整しながら複数の歯車に伝えることで時を刻みます。

ブランドやモデルによりますが、機械式時計のムーブメントは100以上のパーツで構成されており、ケース内のわずかな空間にすべて収納しなければなりません。そのため、クォーツ式時計よりも部品が劣化しやすかったり、非常に衝撃に弱かったりと繊細です。

しかし、複雑な構造をしているからこそ、芸術作品のようなデザイン性の高い見た目が魅力です。さらに、うるう年に関係なく自動的に日付を調整する「パーペチュアルカレンダー」や、ゼンマイにかかる重力の負担を減らす「トゥールビヨン」といった匠の技が光る複雑機構を搭載でき、ロマンのある逸品に仕上がります。

クォーツ式時計のメリット

クォーツ式時計のメリットをご紹介します。

高精度を誇る

クォーツ式時計の最大のメリットは、精度の高さです。クォーツ式時計は機械式時計と比べると非常に正確に時を刻むので、一般的に月差で±20秒と言われています。特に高性能なクォーツ式時計では、年差で±10秒ほどの精度を誇ります。

一方で機械式時計の精度は、日差で数秒〜数十秒とされています。月差や年差で精度が表現されるほど、クォーツ式時計は高い精度を有しているのです。時計に精度の高さを求めるなら、機械式時計よりも圧倒的にクォーツ式時計の方がおすすめです。

磁気や衝撃に強い

機械式時計は精密機器が詰め込まれていて繊細な造りなので、強い衝撃がかかると部品が破損する恐れがあります。また、中枢にあるテンプという部品は衝撃にも磁気にも弱いです。パソコンやマグネットなど強い磁気にさらされると、パーツが磁化して時間が狂ったり故障したりする「磁気帯び」を起こすことがあります。磁気帯びになった機械式時計は自然には直らないので、専用の機器で磁気抜きをしたり、重度の場合はオーバーホールが必要になったりします。

一方でクォーツ式時計は、機械式時計よりも構造がシンプルで使用している部品の数が少ないので、衝撃に強いことが魅力です。時計が磁気帯びになっても、強い磁気を発生させている物質からしばらく離しておけば、自然に正確に時間を刻み直します。ただし、クォーツ式時計は精密機器であり、極端に乱暴な扱いをすれば壊れてしまうので、可能な限り丁寧に扱いましょう。

リーズナブルな価格

クォーツ式時計は機械式時計と比較すると部品数が少なく、製造工程がシンプルです。特に時計の中枢を担うムーブメントの大量生産が可能で、製造にかかる手間と費用が大幅に削減できます。安価で大量に製造できるので、クォーツ式時計はリーズナブルな価格で販売されており、手に取りやすい点が大きなメリットです。

もちろんブランドやモデルによって異なりますが、同程度の性能であれば、クォーツ式時計は機械式時計の半分近い価格でゲットできるでしょう。世界的な有名ブランドの腕時計でも、クォーツ式時計なら10〜20万円台で販売されているので、ブランドものの逸品を初めて身に付けたい方にもおすすめです。

メンテナンスまでの期間が長い

オーバーホールとは、時計を分解して部品を洗浄・交換したり、古い油を取り除いて注油し直したりするメンテナンスのことです。定期的にオーバーホールを行うことで、時計を長持ちさせることができます。

一般的に、機械式時計は3〜5年に1回はオーバーホールすべきと言われています。一方でクォーツ式時計のオーバーホールは、5〜8年に1回とされています。機械式時計と比べると半分以下となり、メンテナンスにかける時間と費用が少ないのがメリットです。

クォーツ式時計のデメリット

クォーツ式時計のデメリットをご紹介します。

電池の交換が必要

クォーツ式時計は電池を原動力としているので、定期的な電池の交換が必要になります。クォーツ式時計に使う電池の寿命は大体2〜3年と言われていますが、ブランドやモデルによってはもっと短くなる場合があるでしょう。

また、電池が切れたまま放っておくと、電池内部の圧力が上がり、ガスや電解液が漏れ出てしまうことがあります。液漏れを起こすとパーツや電子回路が腐食して、時計全体を破損させることが懸念されます。

機能が制限され、高級感がない

クォーツ式時計は時刻の正確性を追求することに特化しているため、多くの製品では時計として必要最低限の機能のみが搭載されています。合理化され過ぎてしまっているので、「クロノグラフ」「ミニット・リピーター」「ムーンフェイズ」など高級な機械式時計で人気の複雑機構を採用できず、腕時計にロマンを求める方にとっては物足りなく感じるかもしれません。

また、クォーツ式時計は機械式時計よりもトルク(ゼンマイが歯車を回転させる力)が弱いため、部品の大きさや素材などに制限がかかります。内部構造の設計のみならず、デザインにも影響を及ぼすため、機械式時計と比べるとどうしても高級感が出づらいです。

クォーツ式時計はシンプルな構造やデザインである分、機械式時計よりも薄型で軽量なため、装着感が快適で時間が見やすい点は大きなメリットです。しかし、多機能でデザイン性に優れた時計が好きな方にとっては、地味でつまらないと感じてしまう可能性があります。

資産価値が劣る

クォーツ式時計の資産価値は、機械式時計よりも劣りやすいです。シンプルな構造が持ち味のクォーツ式時計はイニシャルコスト(初期費用・導入費用)が安いので、資産価値が劣ると判断されてしまうのはやむを得ないでしょう。

また、クォーツ式時計は機械式時計に比べると複雑さやデザインが見劣りしてしまい、コレクターや投資家にとって魅力が低く感じられる傾向にあります。プラスチック製のクォーツ式時計も多く、大量生産されていて希少価値がない点も資産価値が劣る要素です。

ただし、近年ではクォーツ式時計の中でも、資産価値やデザイン性が高いと評価されているものが存在します。1970年代に発売されたクォーツ式時計は「ヴィンテージクォーツ」と呼ばれていてブランド化されているので、今後の時計市場の動き次第では高い資産価値が出る可能性を秘めているでしょう。

クォーツ式時計の寿命

クォーツ式時計本体の寿命は、一体どのくらいでしょうか?一般的なクォーツ式時計の寿命をはじめ、寿命がある理由を解説します。

クォーツ式時計の寿命は約10年

一般的にクォーツ式時計の寿命は、高級ブランドのものであっても約10年だと言われています。その理由は、ムーブメントに内蔵されている電子回路に寿命があるからです。

ブランドやモデルによりますが、電子回路を修理に出せば、技術的にはメンテナンスできるでしょう。しかし、クォーツ式時計の発売から10年以上経つと、使用している部品が生産を終了している可能性があります。また、メーカーの保証期限を過ぎると修理に対応してもらえなくなります。そのため、高いお金を払ってまで新たに部品を特注・交換したり、強引にメンテナンスを依頼したりするよりも、他の新品モデルを買った方がはるかに安上がりです。

さらに、クォーツ式時計がプラスチック製の場合は、10年も使うと割れたり欠けたりしやすくなります。無理に使い続けると危険が生じるため、どうしても寿命を迎えてしまいます。外装・内部構造ともに寿命は10年程度ですので、購入から10年経ったら新しいモデルを手に入れることをおすすめします。

クォーツ式時計に「一生モノ」は存在しない?

前述したように、クォーツ式時計には電子回路やプラスチックが10年ほどで寿命を迎えるので、機械式時計のように一生使い続けることは大変難しいです。しかし、ロレックスの「オイスタークォーツ」や「チェリーニ」のように、定期的に電池交換をすれば何十年と使えるクォーツ式時計もあります。なお、ロレックスのメーカー保証期限は25年ですので、丁寧に使えば一般的なクォーツ式時計の2.5倍も長く愛用できます。

クォーツ式時計は世に誕生してからまだ半世紀あまりと、機械式時計に比べると技術面で大きく後れを取っています。そのため、これから技術革新が進んでいけば、10年以上使えるクォーツ式時計が製造できる可能性はあります。一生モノのクォーツ式時計が生まれるかもしれないので、クォーツ式時計の愛好家は今後も時計業界の動向を追いましょう。

クォーツ式時計を長持ちさせるポイント

10年以上は難しくとも、せっかくクォーツ式時計を購入したなら少しでも長く使い続けたいと思う方は多いでしょう。そこで、クォーツ式時計を長持ちさせるためのポイントをご紹介します。

日頃から簡単な手入れをする

クォーツ式を含め、腕時計は着用していくうちに少しずつホコリや汗、皮脂といった汚れが蓄積していきます。特に時計とベルトや、金属ベルトのコマとコマのつなぎ目は、腕が触れている面積が広いので汚れが溜まりやすいです。汚れたまま放置するとカビやサビが発生し、「リューズが回らなくなる」「ベルトをスムーズに着用しづらくなる」などのトラブルが起きるかもしれません。

クォーツ式時計を着用した日は、外した際に乾いた柔らかい布を使って、汗や汚れを丁寧に拭きましょう。時計本体やベルトに傷がつかないように、力を入れずに優しく擦ってください。また、ベルトが革製の場合は、涼しいところに置いて湿気を取り除くことも大切です。

定期的に電池交換する

クォーツ式時計には文字盤と針で機械的に時刻を表す「アナログ」と、液晶画面に電子的に時刻を表す「デジタル」の2種類がありますが、どちらも電池を原動力として動いています。そのため、定期的に電池交換をすることで、クォーツ式時計の本体も長持ちさせることができます。

前述したように、電池を交換しないまま放置すると、ガスや電解液が漏れ出て構造が劣化する恐れがあります。構造自体が傷むとクォーツ式時計の寿命が短くなったり、修理代が高くなったりする可能性があるため、2〜3年に1度は電池交換することを忘れないようにしましょう。

オーバーホールも忘れずに

クォーツ式時計は定期的にオーバーホールに出しましょう。目には見えない内部の不具合が見つかれば、故障する前に修理ができるので長持ちしやすくなります。クォーツ式時計をオーバーホールに出す頻度は、一般的に4〜8年に1度と言われています。

ただし、2年以上にわたり着用していない場合は、内部で劣化や潤滑油の凝固といったトラブルが起きていることが懸念されます。未着用の期間が長いなら、4〜8年経っていないとしても、使う前に一度オーバーホールすることがおすすめです。

クォーツ式時計を磁気の近くに置かない

クォーツ式時計は構造がシンプルなので磁気に強いとは言われていますが、一切の影響がないわけではありません。デジタルのクォーツ式時計は心配不要ですが、アナログは注意が必要です。磁石を近づけると時計内部が不具合を起こし、針が止まったり遅れたりする可能性があり、故障の原因になる恐れがあります。

以下のような精密機器や家電は磁力が強いので、クォーツ式時計の近くに置かないように気をつけてください。なお、10cm以上離しておけば、時計が狂うことはないでしょう。

  • パソコン
  • スマートフォン
  • 電気カミソリ
  • ヘアドライヤー
  • 大型スピーカー
  • 電気毛布

湿気や水気に注意する

クォーツ式時計は機械式時計よりも頑丈とはいえ、湿気や水気は大敵です。湿度が高い場所や水中で着用すると回路がショートして、故障の原因になりかねません。さらに、そのまま放置すると、部品が錆びて見た目も悪化してしまうことが考えられます。

浴槽・温泉・サウナなどには、クォーツ式時計は外してから入浴しましょう。また、室内でお湯を沸かしたり加湿器を使ったりすると湿度が籠もりやすくなるので、他の部屋に時計を移しておくことをおすすめします。着脱が面倒ではありますが、できれば手を洗うときも外した方が良いでしょう。

近年では防水機能が搭載されているクォーツ式時計が多数販売されていますが、湿気や水気の悪影響は免れません。アナログ・デジタル問わず、文字盤内に結露を確認した場合は、オーバーホールに出すことを検討しましょう。

寿命を迎えたクォーツ式時計は買取に出せる?

「電池が切れてしまった」「内部構造が傷んでいて、オーバーホールに出さないと動かない」といった、寿命を迎えてしまったクォーツ式時計であっても査定してもらえることは多いです。特にセイコー・グランドセイコー・ロレックス・タグホイヤーといった有名ブランドのモデルであれば、相当酷い保存状態でない限り買い取ってもらえるでしょう。

時計の査定実績が豊富な買取業者であれば、自社内に修理部門を設けていたり、修理業者と提携していたりします。そのため、寿命を迎えたクォーツ式時計でも一度査定に出してみましょう。なお、オーバーホール代より高い買取金額になるかどうかは未知数のため、査定に出す前に無理にオーバーホールに出す必要はありません。

クォーツ式時計の寿命まとめ

クォーツ式時計は電子回路やプラスチックに寿命があるので、電池は2〜3年に一度は交換し、本体は10年に一度は買い替えましょう。シグマでは、故障や経年劣化で寿命を迎えたクォーツ式時計でも査定が可能です。クォーツ式時計の買取実績が豊富ですので、お手持ちのクォーツ式時計の買取を検討している方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

記事監修

ブランド買取専門店Sigma
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