ロレックス投資とは?メリットやおすすめモデル、注意点をご紹介
ロレックスは、近年では株や貴金属と同じように、投資対象として人気を集めています。この記事では、ロレックス投資するメリットや投資に向いているおすすめのモデル、投資に挑戦する際の注意点などを詳しく解説します。
ロレックス投資とは?
ロレックス投資とは、将来的に値上がりを期待してロレックスを購入する投資手法です。ロレックスの中でも特に人気が高いモデルは、数十年で価値が何倍〜何十倍も伸びるものが少なくありません。
たとえばGMTマスターの6542は、2014年時点では定価が180万円でしたが、2022年には買取相場が1,800万円前後に上っています。このように、ロレックスの腕時計の中には、数年〜数十年で価値が倍以上に膨れ上がるモデルがいくつも存在します。
ロレックスが投資に向いている理由
投資商品には金や不動産など数多くのものが挙げられますが、なぜロレックスも投資に向いていると言えるのでしょうか。ロレックスが投資におすすめとされる理由を4つご紹介します。
1.知名度と人気度が高い
世界最大の高級時計専門のマーケットプレイスである「Chrono24(クロノ24)」が2021年に発表した「好きな時計ブランド」のランキングでは、世界・アメリカ・日本の各地域すべてにおいてロレックスが1位を獲得しています。ロレックスは世界中で知名度・人気度ともにずば抜けて高いことが伺え、需要が簡単に落ちることはないでしょう。投資の世界では、知名度や人気度の高さによってブランドの価値が決まり、ある日唐突に価値が大暴落する恐れがほとんどないので、ロレックスは投資商品として打ってつけと言えるでしょう。
2.希少価値が高い
腕時計は新モデルが発表されると旧モデルは需要が減るので、取引価格は徐々に安くなる傾向がありますが、ロレックスでは異なります。ロレックスはモデルごとに生産期間があらかじめ決められており、一度生産が終了すればそのモデルが再度製造されることはないのです。また、ロレックスの腕時計は1本ずつ丁寧に職人が手作業で生み出しているので、工場製品のように大量に生産することは難しく、希少性がとても高いです。
さらに、世界中にロレックスファンが数多く存在しているので、いくら製造しても圧倒的な需要に追いつきません。そのため、すでに生産が終了しているモデルを手に入れたい場合は、どんなに高額になっても中古時計市場で購入するしかないのです。希少価値が高いものは将来的にもっと価値が上がる可能性を秘めているので、投資に向いていると言えます。
ちなみに、1980年よりも前に生産されたモデルは「アンティークロレックス」と呼ばれ、希少価値が一段と高くなります。ロレックス投資に慣れてきたら、アンティークロレックスを手に入れてさらなる高いリターンを目指してみるのもおすすめです。
3.需要が高く、相場が安定している
ロレックスは世界中から高い需要があり、人気がまったくないモデルはありません。ロレックスは1905年に創業してから、世界恐慌・世界大戦・リーマンショックといった数々の苦境に立たされても、定価を一度も下げたことはないのです。また、人件費や材料費などの高騰により毎年のように価格改定が行われて値上がりし続けていますが、それでも新作モデルが発売されるとすぐに売り切れてしまうほどの高いニーズを誇ります。そのため、時計市場での相場は常に安定しており、今後も大幅に値崩れする可能性は低いでしょう。
4.取引価格の伸び率が高い
金や国内株といった一般的な投資商品よりも取引価格の伸び率が高いことも、ロレックスが投資対象として注目を集めている理由として挙げられます。国内株を例とすると、1月時点での日経平均株価のおおよその始値は1988年では21,500円で、2023年では27,200円でした。金1グラムの月間平均価格の概算値は、1988年では1,800円で、2023年では8,900円です。ロレックスの人気モデルは、国内株や金と比較すると高い伸び率を記録しており、資産形成アイテムとして大きなリターンを期待できると言えるでしょう。
ロレックス投資のメリット
ロレックス投資を行うメリットを3つご紹介します。ロレックス投資に興味がある方は、ぜひご確認ください。
1.投資初心者でも手が出しやすい
投資商品として有名なものに、株・FX・暗号資産・不動産などが挙げられます。これらは銘柄の数が非常に多かったり、投資するための手続きが複雑だったりするので、投資初心者はなかなか手が出しづらいでしょう。また、専門知識がないと悪徳業者に金銭をだまし取られる恐れがあります。
ですが、ロレックス投資なら時計に関する深い専門知識がなくても、生産本数や直近の値動きなどをチェックすれば、投資したいモデルを見つけられるはずです。正規店や大手の買取業者から購入すれば、偽物を掴まされる心配はなく、安心して投資に挑戦できます。なお、買取業者からロレックスを仕入れる場合、保証書が付属しているものを選べば、偽物を購入してしまう事態には陥らないでしょう。
2.いつでも現金化できる
株や不動産などを現金化しようと思っても、取引に時間を要するので数日〜数ヶ月かかるでしょう。しかし、ロレックスは買取業者の店舗に持って行けば、最短で即日に現金化できます。また、数十万円〜数百万円と査定額が高くなっても、現金で手渡しで支払ってくれる業者が多いです。有事の際に、まとまった額の現金をすぐに手に入れられるので、他の投資商品よりも強い安心感が得られるでしょう。
3.ファッションアイテムとして楽しめる
ロレックスは投資商品としてだけではなく、もちろんファッションアイテムとしても楽しめます。高級感がただよう美しいデザインや高い耐久性・防水性などがロレックスの魅力ですので、身につけているだけで楽しく過ごせるでしょう。さらに、ロレックスの腕時計をつけていれば会話が弾むきっかけになったり、同じロレックスファンと出会えたりするなど、人間関係が豊かになるかもしれません。
ロレックス投資のデメリット
ロレックス投資のメリットを見てきましたが、反対に3つのデメリットも確認しましょう。デメリットを踏まえた上で、実際に投資にチャレンジするか決めることをおすすめします。
1.まとまった資金が必要
ロレックスは超高級ブランドですので、投資のために時計を購入する際にはまとまった資金が必要です。希少価値のある生産終了モデルを手に入れたい場合は、少なくとも100〜200万円もの大金を用意しなければなりません。ロレックス投資では株やFXなどと異なり現物が手にできるので、高い満足感ややり甲斐を得られるかもしれませんが、かなり資金力がある人でないと始めるのは難しいでしょう。
2.為替の影響を受けやすい
ロレックスの中でも一層価値が高い生産終了モデルは、為替の影響を大きく受けやすいです。ロレックスは日本に生産工場を持っておらず、時計はすべて輸入品です。そのため、円安のときには取引価格が上昇し、円高のときには下落することを念頭に置いておきましょう。
たとえば、1ドル=100円のときに定価300万円のロレックスを購入し、その後に為替が変動して円高により1ドル=90円になったとします。ドルでの額面は同じですが、日本円での価格は270万円にまで下がってしまいます。常に為替の動向を見張っておかねばならず、政治や経済に関心がないとリターンはなかなか得られないでしょう。
3.維持費で赤字になる可能性がある
自動巻きや手巻きの腕時計では、不具合があろうとなかろうと一定のタイミングでオーバーホールが必要になります。また、クォーツ式では電池交換が必要です。維持費だけでトータルで数万円から数十万円かかる可能性があり、せっかくリターンを見込んで購入したのに逆に赤字になってしまう恐れがあります。ただロレックスを購入するだけではなく、その後に維持費がかかり続けることを忘れないようにしましょう。
投資に向いているロレックスのモデル
ここからは価格が上昇しているロレックス投資に向いているモデルを、4種類のシリーズ別に具体的な品番つきで解説します。価格はネット上の情報をもとに掲載しているので、実際に同じ価格で買い取ってもらえるかどうかは未知数です。あくまでも参考としてご覧ください。
1.デイトナ
デイトナは「キング オブ ロレックス」という別名がつくほど、数あるロレックスのシリーズの中でも特に高い人気を誇るモデルです。生産終了モデルの方が現行モデルよりも人気が高く、国内外を問わず入手困難とされています。
116500LN
116500LNは2016年に発売が開始された現行モデルで、LNはフランス語の「Lunette Noir」の略で「黒いベゼル」という意味です。人気の理由は「セラクロムベゼル」が採用されている点で、従来のメタル素材よりも耐傷性・耐蝕性に優れているうえに、紫外線や経年劣化に強いという特徴があります。セラミックをベースに開発された素材であり、ロレックスが特許を取得している貴重な逸品です。
定価は175万7,800円ですが、2017年から徐々に買取相場が上昇し始め、2024年現在では470〜480万円ほどで推移しています。2023年3月にはフルモデルチェンジして旧作の希少価値が高まっているので、今後はさらに買取相場が上がると期待できるでしょう。ちなみに、カラーはブラックとホワイトの2色展開ですが、文字盤はブラックよりもホワイトの方が人気が高いので高額で取引されやすいです。
6263・6265
6263・6265は同じタイミングで発売されたペアモデルで、ベゼルが6263はプラスチック製、6265はメタル製です。1971年にリリースされたのでアンティークロレックスに分類される点に加えて、手巻きデイトナの最終モデルとして希少性が高いです。防水性が50mに向上するなど、ロレックスの防水機能の歴史が垣間見える逸品であり、高い支持を集めています。
定価は380,000円とリーズナブルに見えてしまいますが、1970年の大卒初任給が39,900円だったので、現在の価値に換算すると決して安くありません。現在では800〜1,000万円が買取相場とされており、定価の約21〜26倍と莫大な額に上がっています。生産が終了してから年数が経ち、年々希少価値が高くなっているので、投資対象として人気を誇っています。
2.GMTマスター
GMTマスターは上下で2色に分かれるというオシャレな配色で有名なモデルです。1955年にリリースされてから70年近く愛され続けているロングセラーを誇る、ロレックス定番のパイロットウォッチです。
1675
1675は、1960年から1980年まで20年にわたり製造され続けたベストセラーです。ベゼルの上半分がブルー、下半分がレッドで「ペプシ」という愛称がつけられるほど目を引くカラーリングや厚みのあるプラスチック風防など、随所にアンティークの雰囲気を楽しめる名作です。
生産された20年間の中で複数回モデルチェンジを行っているので、モデルごとに買取相場は異なりますが、全体で見ると概ね200〜240万円となっています。1675の定価は265,000円でしたので、価値が10倍近く上がっています。ミラーダイヤルと呼ばれる鏡のような輝き・ツヤを持つ文字盤は、初期モデルにしか実装されなかったため希少性が高く、200〜300万円前後で買い取られる傾向があります。投資資金に余裕がある人は、1675の中でもミラーダイヤルのモデルを選ぶと良いでしょう。
116710BLNR
116710BLNRは2013年〜2019年まで発売された生産終了モデルで、ブラックとブルーのベゼルが採用されていたことから「バットマン」の愛称がつけられています。カレンダーを早送りできるクイックチェンジ機能が搭載された「GMTマスターⅡ」の人気の火付け役と言われており、クールでスポーティなオイスターブレスレットが魅力的です。
定価は918,000円でしたが、現時点での買取相場は180〜230万円で、2倍以上も価値が上がっています。2018年頃に廃番されるという噂が流れたことで時計市場での取引価格が一気に上昇し、うなぎ上りに高くなり続けています。今後も人気は衰えることなく、買取相場は上がる一方だと予想されているため、投資対象としておすすめです。
3.サブマリーナー
サブマリーナーはブランド名が示す通りダイバーズウォッチで、300m(1,000フィート)と高い防水性を備えています。「グリーンサブ」「赤サブ」など名高いモデルを有し、レアモデルも多数存在します。
16610LV
16610LVはその見た目から「グリーンサブ」という通称を持つ、サブマリーナー生誕50周年を記念して2003年に展開されたモデルです。 ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンをベゼルに取り入れ、記念モデルにグリーンを採用する先駆けとなりました。2003年〜2010年まで製造されましたが、後継機である116610LVの文字盤の色が黒から緑に変更され、希少価値が上がったことで2011年頃から買取価格も上昇しています。なお、後継機が作られたことから、16610LVは「初代グリーンサブ」と表現されることが多いです。
通常品と比べると、明るい緑色の「ライムベゼル」、8時の位置に記されている数字の4が太字である「ファット4」、文字盤の最下部にある「SWISS MADE」の文字が大きい「ビッグスイス」の条件に該当しているとプレミア価値がつくので、より高価買取が期待できます。
定価は63万円で、近年では大体200〜260万円で取引される傾向があります。2011年頃までは40万円台で、2018年には100万円前後で取引されていたので、これからも買取相場はどんどん上がっていくと予想されるでしょう。
116610LV
116610LVは前述した16610LVの後継機で、「グリーンサブ第2世代」と表されます。潜水時間と減圧停止を正確に測定可能になったり、発光時間が8時間という長さを誇るクロマライトを採用したりするなど、ダイバーズウォッチとしてワンランク上の品質に仕上がりました。
さらなる後継機でグリーンサブ第3世代である126610LVでは、文字盤の色がブラックに変更されたので、116610LVの希少価値が上昇し続けています。定価は928,800円であったものの、2021年での買取相場は190万円前後、2024年に入ると概ね270〜280万円で取引されるようになりました。投資商品として申し分ない実力を有していると言えるでしょう。
4.エクスプローラー
エクスプローラーは高い湿度・猛烈な暑さ・氷点下の気温など、人類未踏の過酷な地を冒険する探検家(エクスプローラー)のために設計されたモデルです。航空宇宙や化学産業などの分野で使用されている独自の合金「オイスタースチール」を採用し、高い耐久性・視認性・防水性・時間の正確性などが魅力です。
1016
1016は1963年から1988年頃まで製造されていたロングセラーで、シンプルなデザインで人気を博しているモデルです。20年の間に何度かマイナーチェンジしており、ダイヤルの質感・ロゴや文字の色・搭載ムーブメントなどが少しずつ変更されています。
1963年当時の定価は107,500円でしたが、2024年3月現在では200万円前後と約20倍にまで飛躍しています。ただし、ディティールが異なるごとに若干買取相場が異なる点に留意しましょう。
16570
16570は1988年頃から2011年まで製造されていたモデルで、デイト表示やGMT搭載など多彩な機能面を持ち併せています。高性能なパラクロム製ひげゼンマイを採用したため、高い耐衝撃性と耐磁性を実現し、さらに気温変化に対して安定した精度を保ちます。
定価は56万7,000円でしたが、買取相場は約100〜110万円で推移しています。上述したモデルたちと比べると価格の上昇率は低いですが、取引額が100万円前後と比較的リーズナブルな金額ですので、ロレックス投資の初心者におすすめです。
ロレックス投資のまとめ
ロレックスの腕時計は高い知名度・人気度・希少性などを有し、相場が安定していて取引価格の伸び率が高いことから、投資対象品として向いています。いつでも現金化できる・ファッションアイテムとして楽しめるといったメリットがあり、投資初心者にもおすすめです。ただし、為替変動の影響を受けやすかったり、維持費で赤字になったりする恐れがあるので、リターンが見込めるかしっかりと下調べを行ってから投資を開始しましょう。
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