現在、天皇陛下御即位記念金貨の価値は一体どのくらいなのでしょうか？本記事では、天皇陛下御即位記念金貨の概要から買取相場、高く売るコツまで詳しく解説します。天皇陛下御即位記念金貨を手放したい方、売るとしたらいくらになるのか気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。

天皇陛下御即位記念金貨とは？

天皇陛下御即位記念金貨とは、新しく天皇が即位した際に記念品として国から発行される金貨のことです。歴史的な価値はもちろん、純金（金の純度が99.99%）で製造されているため、貴金属としての価値も非常に高いです。

また、天皇陛下御即位をはじめとする記念金貨は、1万円札といった一般貨幣のように使用されることはなく、コレクター向けのアイテムとして発行されます。限定数で販売されるため希少価値が高く、コレクターや投資家からの高い需要を誇っています。

なお、ひと口に天皇陛下御即位記念金貨といっても、1991年に現在の明仁上皇の御即位を記念して発行された10万円金貨と、2019年に今上天皇である徳仁陛下の御即位を記念して発行された1万円金貨の2種類あります。10万円金貨と1万円金貨では額面やデザインが異なるため、インターネットで価値を調べたり、買取に出したりする際には注意しましょう。

10万円金貨と1万円金貨の違い

天皇陛下御即位記念金貨には10万円金貨と1万円金貨があると前述しましたが、どのような点で価値が異なるのでしょうか。発行された年代とは別に、デザインや重量、発行枚数などの相違点を解説します。

天皇陛下御即位記念10万円金貨とは

天皇陛下御即位10万円金貨は、表面に鳳凰と瑞雲、裏面に菊花紋章と桐と唐草がデザインされています。鳳凰は古代中国における想像上の霊鳥で、優れた天子（王）が誕生したときに現れるという伝説があります。瑞雲はめでたいときに出現すると言われている紫色の雲を表しており、どちらも慶事の象徴として格式高いものです。

菊花御紋は皇室を象徴している模様で、日本のパスポートの表紙にも描かれています。桐は、鳳凰が止まる木と言われており、鳳凰とともに神聖視されています。唐草は茎が絡まる蔓（つる）植物で、途中で切れることなく伸びることから長寿や繁栄の象徴です。どれも縁起がいいデザインなので、天皇陛下御即位記念貨幣にふさわしい図柄となっています。

天皇陛下御即位10万円金貨は「10万円プルーフ金貨幣」と「10万円金貨と500円白銅貨」の2種類が発行されました。1991年当時は、10万円プルーフ金貨幣が11万3,300円、10万円金貨と500円白銅貨が10万6,090円で販売されています。サイズは、直径33.0mm・重さ30gです。また、発行枚数は2種類合わせて200万枚、各10万セットの限定品です。

天皇陛下御即位記念1万円金貨とは

天皇陛下御即位1万円金貨は、表面に鳳凰と瑞雲、裏面に菊花紋章と梓とハマナスがデザインされています。この梓とハマナスは、今上天皇皇后のお印です。

天皇陛下御即位1万円金貨は「1万円プルーフ金貨幣」と「1万円金貨と500円白銅貨」の2種類が発行されました。2019年当時は、1万円プルーフ金貨幣が14万555円、1万円金貨と500円白銅貨が14万2,593円で販売されています。サイズは、直径28.0mm・重さは20gです。また、合計5万枚が発行されており、そのうちプルーフ金貨幣が2万枚、白銅貨とのセット品が3万枚です。

天皇陛下御即位記念金貨の買取相場

2024年10月時点での天皇陛下御即位記念金貨の買取相場をご紹介します。ただし、以下で記載している価格はあくまでも「相場」であり、実際の買取価格と異なる場合があります。「必ずこの金額で買い取ってもらえる」という保証はないため、あらかじめご留意ください。

金貨の名前（種類）	買取相場
天皇陛下御即位記念 10万円プルーフ金貨幣セット	39万5,000円前後
天皇陛下御即位記念貨幣セット 10万円金貨と500円白銅貨	39万6,000円前後
天皇陛下御即位記念 1万円金貨	26万0,000円前後
天皇陛下御即位記念 1万円金貨と500円バイカラークラッド貨プルーフセット	26万1,000円前後

その他の皇室関係の記念金貨と買取相場

天皇陛下御即位記念金貨以外にも、皇室関係の記念金貨にはいくつかの種類があります。そこで、他の記念金貨もお持ちの方に向けて買取相場をまとめてご紹介します。今回は、特に金貨市場で人気が高い2種類を解説します。

天皇陛下御在位60年金貨

天皇陛下御在位60年記念金貨とは、1986年と1987年の2回に分わけて、天皇陛下の在位60周年を記念して発行された純金製の金貨です。日本で初めて発行された記念金貨で、表面には鳩と水が描かれています。鳩は平和の象徴、水は日本の自然や稲作文化を表しています。裏面には菊花紋章が描かれており、そこを取り囲むように年号・額面・「日本国」「御即位六十年」の文字が刻まれています。額面は10万円、重量は20gです。そのため、買取相場は同じ20gである天皇陛下御即位記念1万円金貨と同様に26万円前後でしょう。

皇太子殿下御成婚記念金貨

皇太子殿下御成婚記念金貨とは、1993年に当時の皇太子である徳仁親王と雅子さまの御成婚を記念して発行された純金製の金貨です。表面には鶴2羽と波、裏面には菊花紋章と梓が描かれています。鶴は瑞鳥と言われており、めでたいことが起こる前兆とされる鳥とされています。額面は5万円、重量は18gです。日本で発行された5万円の記念金貨は、この皇太子殿下御成婚記念金貨しか存在せず、希少価値が非常に高いです。買取相場は、24万円前後となります。

上記の他にも、現在の上皇である平成天皇の即位を祝した「天皇陛下御在位10年記念金貨」「天皇陛下御在位20年記念貨幣」「天皇陛下御在位30年記念貨幣」などが皇室の記念金貨として挙げられます。どれも高価買取が期待できますので、不要であれば買取に出してみましょう。

記念金貨の買取におすすめの業者の選び方

天皇陛下御即位記念金貨を含む記念金貨を買取に出したいと思っても、買取業者は無数にあるため、どのように選んだらいいか悩む方も多いでしょう。そこで、買取業者を選ぶおすすめの方法をご紹介します。記念金貨もちろん、ほかの品物を買取にも当てはまるので、ぜひ参考にしてください。

金貨の買取実績が豊富

記念金貨に限らず、金貨の買取実績が豊富な買取業者をおすすめします。買取実績が豊富ということは、それだけたくさんの金貨を査定した経験を有しているということです。多くの金貨を査定したからこそ「現在の買取相場はいくらか」「歴史的価値・コレクション的価値はどれくらいなのか」など、金貨買取のノウハウが蓄積されており、記念金貨の価値を正しく見抜けます。適正価格で記念金貨を買い取ってもらえるので、金貨の買取実績が豊富な業者に査定を依頼することが賢明でしょう。

手数料が一切かからない

買取業者の中には、相談料・査定料・買取料・キャンセル料などの各種手数料を請求するところがあります。せっかく記念金貨を高額で買い取ってもらえても、手数料がかかるとかえって損をしてしまうかもしれません。そのため、各種手数料をすべて無料としている買取業者がおすすめです。買取業者の公式ホームページで「手数料無料」であるか確認した上で、買取依頼をしましょう。

出張買取が利用できる

出張買取とは、買取業者に在籍している査定員が利用客の自宅を訪れ、その場で査定を実施する買取方法のことです。出張買取を利用すれば、店舗まで品物を持ち運んだり、段ボールに詰めて配達業者を呼んだりする必要がないため、いつでも気軽に記念金貨を売却できます。売りたい金貨が大量にある場合や、外出するのが億劫な方におすすめです。また、他に買い取ってもらいたい品物があれば、査定中に追加で依頼できるのもメリットです。「こんなものでも売れる？」と、査定員に直接相談しながら買取サービスを利用したい方に向いています。

天皇陛下御即位記念金貨を少しでも高く売るポイント

今まで大切にしてきた天皇陛下御即位記念金貨は、少しでも高い価格で買い取ってもらいたいものです。ここからは、天皇陛下御即位記念金貨を少しでも高く売るポイントを解説します。満足できる買取金額となるように、以下の4点を押さえましょう。

付属品を揃える

天皇陛下御即位記念金貨本体はもちろん、付属品が手元に残っていればすべて査定員に提示しましょう。付属品が揃っていれば、買取業者が再販した際にすぐに次の買い手が見つかりやすくなるので、買取金額アップにつながります。金貨が収納されているプラスチックケースをはじめ、外箱や説明書もまとめて査定に出すことをおすすめします。

簡単な手入れをする

天皇陛下御即位記念金貨を外箱から一度でも素手で取り出した場合、指紋や汚れが付着している可能性があるため、査定前には簡単に拭き掃除をしましょう。乾いた柔らかい布を使い、軽くこするように拭いてください。指紋や汚れが取れるとより美しく見えるため、買取金額が上がるかもしれません。記念金貨に触れる場合は、指紋や汚れがつかないように手袋を着用するようにしましょう。

金の取引相場が高いタイミングで売る

天皇陛下御即位記念金貨は、純金で作られています。そのため、金の取引相場が高いタイミングで買取サービスを利用すれば、高額で買い取ってもらえる可能性が上がります。例えば、重さ30gの天皇陛下御即位10万円金貨を売却するとして、金1gが10,000円のときと13,000円で取引されているときの買取相場を計算してみましょう。10,000円の場合、10,000×30=300,000円となり、一方で13,000円の場合は、13,000×30=390,000円となり、90,000円も買取価格に差ができます。このように、金の取引相場が高ければ、天皇陛下御即位記念金貨にも高い査定額がつくため、金のレートをチェックした上で買取に出しましょう。

複数の買取業者で相見積もりを取る

買取業者は1社に絞り込まず、2〜3社から相見積もりを取りましょう。1社のみの場合、提示された価格が適正価格か、高価買取なのか判断できません。複数の会社を利用することで、最も高い買取価格をつけてくれる買取業者が見つかります。また、サービスの質も比べられるため、安心して買取に出せる業者を選べるというメリットもあります。もしも査定先が1社のみだと、比較対象がないため、不当に安値で買い叩かれても気づけない可能性があります。そのため、少し面倒ではあっても、気になる買取業者を2〜3社ピックアップし、複数の業者に天皇陛下御即位記念金貨の査定を申し込みましょう。

天皇陛下御即位記念金貨の買取でよくある質問

天皇陛下御即位記念金貨を買取に出す際、利用客の方からよく尋ねられる質問をご紹介します。記念金貨を買取に出す前に、しっかりと確認しましょう。

天皇陛下御即位記念金貨は今でも需要がある？

天皇陛下御即位記念金貨は、発行されてから数年～数十年の時が経っていることから、発行当時よりも価値が下がっていないか心配な方も少なくないでしょう。ですが、天皇陛下御即位記念金貨は純金製なので、仮に歴史的価値が失われたとしても、貴金属としての価値は損なわれません。純金自体に需要があり、現在も記念金貨は高い需要を有しています。

銀行で換金するよりも、買取に出した方がお得？

天皇陛下御即位記念金貨を銀行の窓口に出すと、額面と同じ10万円または1万円に換金されます。しかし、ここには貴金属としての価値は全く含まれていないので、買取に出すよりも損をしてしまいます。一方、買取に出せば貴金属として扱われるため、金の取引相場に応じた高い査定金額が期待できるでしょう。そのため、天皇陛下御即位記念金貨が不要となった場合は、銀行での換金ではなく買取業者で査定してもらうことを強くおすすめします。

天皇陛下御即位記念金貨の価値まとめ

天皇陛下御即位記念金貨の価値は、純金の取引価格によって変動します。現在、純金の価格が高騰しており、絶好の売り時と言えます。不要な金貨をお持ちならば、できる限り早く買取に出しましょう。天皇陛下御即位記念金貨を売却したい方は、査定料無料のシグマまでお気軽にお問い合わせください。

記事監修