ロードライトガーネットとは、どのような宝石でしょうか？
本記事では、特徴や魅力、石言葉、効果などを解説します。また、日頃のお手入れ方法や買取相場、不要になった場合におすすめの売却方法も詳しくご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ロードライトガーネットの特徴や魅力

ロードライトガーネットとは宝石の一種で、ガーネットの中でも赤と紫が混ざり合ったような美しい色合いが特徴です。「ロードライト」とは、ギリシャ語で「バラ」を意味する「rhodo」と「鉱物」を意味する「lite」を組み合わせた造語です。その名の通りバラのように華やかで、ロマンチックな印象を与えます。

鉱物学的には、パイロープとアルマンディンの中間成分を含んだ固溶体であり、ワインレッドや紫がかった赤色をしています。タンザナイトのような青紫とは異なり、赤みが強いのが特徴です。ワインレッド・紫がかった赤・ピンクなど、さまざまな色合いのものが存在しますが、どれも深みのある色合いで大人な雰囲気を醸し出しています。

その他、ロードライトガーネットの鉱物データは以下の通りです。

英名	Rhodolite Garnet
和名	薔薇柘榴石（ばらざくろいし）
分類	ケイ酸塩鉱物
化学式	(Mg,Fe)3Al2(SiO4)3
主な色合い	無色、褐色、赤色、黒色、緑色、ラベンダーピンク、ローズレッド、ワインレッド、パープル
モース硬度	7 – 7.5
屈折率	1.77
結晶系	等軸晶系（立方晶系）
比重	3.75 – 3.95
光沢	ガラス光沢
条痕	白色
劈開性	なし
断口	亜貝殻状または不平坦状態

ロードライトガーネットの主な産地

・アメリカ：ノースカロライナ

・タンザニア：ウンバ

・インド：オリッサ

・ロシア：ウラル

・マラウイ：全域

・モザンビーク：全域

・ブラジル：全域

・スリランカ：全域

・ノルウェー：全域

ロードライトガーネットの歴史

ロードライトガーネットは、1882年にアメリカのノースカロライナ州にて世界で初めて発見されました。しかし、1902年になるとノースカロライナ州の鉱山は枯渇してしまいます。その後、1964年にタンザニアのウンバ渓谷やロシアのウラル山脈で良質なロードライトガーネットが発見され、今日まで安定供給できるようになりました。

1970年代に入ると、スリランカやインドでもロードライトガーネットの鉱山が発見され、さらに大きな注目を集めます。世界中で広く採掘されていることから、今なお世界中で愛され続けるガーネットの一種として名を馳せています。

ロードライトガーネットの石言葉や効果

ロードライトガーネットは1月の誕生石としても有名で、古くから愛の象徴として親しまれてきました。そんなロードライトガーネットの石言葉と効果についてご紹介します。

石言葉

勝利

「勝利の石」として知られており、古代エジプトでは戦場へ向かう戦士のお守りとしてロードライトガーネットが携えられていました。また、困難に立ち向かう勇気と自信を与え、目標達成をサポートしてくれると言われています。

友愛

ロードライトガーネットは、持ち主の人間関係を良好にしてくれると言われています。友人や家族との絆を深め、新しい出会いを引き寄せる効果があるでしょう。友人と深い付き合いをしたい人、人間関係を円滑にしたい人におすすめです。

不変の愛

ロードライトガーネットは真実の愛を守り、永遠に続く愛を育むとされています。そのため、恋愛のお守りとして身につけるのに最適な宝石です。また、持ち主のカリスマ性を高めて目標達成をサポートするとも言われています。恋愛成就させたい人、多くの人から愛されたい人に向いています。

精神的な効果

内面の強さを引き出す

ロードライトガーネットは精神性を強化し、芯の通った強い意志を与えてくれると言われています。困難な状況でもくじけず、自分の道を歩んでいけるようにサポートしてくれるでしょう。受験・面接・試合・重大なプレゼンなど、大きな局面を迎える際に身につければ、勝利を収めて人生を良い方向に転換できるかもしれません。

ストレスを軽減する

ロードライトガーネットは心を落ち着かせ、リラックスさせてくれると言われています。また、内なる力強さを引き出す効果にも期待できるでしょう。苛立ちや不安を抱えている人におすすめです。

創造性を高める

インスピレーションを与え、創造性を高めてくれるとされています。新しいアイデアを思いつきたい人や、芸術活動に取り組んでいる人におすすめのパワーストーンです。強いチームワークが求められる活動や仕事では、良好な人間関係が築けるでしょう。

ロードライトガーネットとガーネットとの違い

現在ガーネットは13種類が発見されており、ロードライトガーネットはそのうちの1種です。

ガーネットには、パイラルスパイト系列（赤色系のガーネット）に属する褐色に近い赤色が特徴のパイロープガーネット〔苦礬柘榴石（くばんざくろいし）〕と、濃い赤色が特徴のアルマンディンガーネット〔（鉄礬柘榴石（てつばんざくろいし）〕の成分が含まれており、それぞれが混ざり合う比率によって色合いが変わります。このように、2種類以上の元素が混ざり合い、成分が均一で質にムラがない宝石は「固溶体（こようたい）」と呼ばれています。

パイロープ成分が多く含まれているものは華やかで鮮やかなワインレッドに発色し、アルマンディン成分が多く含まれているものは褐色が強く発色するとされています。ロードライトガーネットの中でも特に価値が高いとされるのは、紫がかったくすみのない「パープルガーネット」と呼ばれる逸品です。

ロードライトガーネットの選び方

ロードライトガーネットを選ぶ際は、色合い・透明度とインクルージョン・カットの種類に注目しましょう。より素敵なロードライトガーネットのジュエリーをゲットしたい方は、以下の選び方をぜひ参考にしてみてください。

色合い

ロードライトガーネットは、赤と紫が混ざり合ったような華やかな色合いが特徴です。前述したように、パイロープ成分が多いものは鮮やかなワインレッドに発色し、アルマンディン成分が多いものは褐色が強く発色すると言われています。そのため、一口にロードライトガーネットと言っても、個体によって色味が異なります。好みの色合いのものを選ぶようにしましょう。

透明度とインクルージョン

ロードライトガーネットに限らず、宝石は透明度が高ければ高いほど、インクルージョン（内包物）が少なければ少ないほど希少性が高いとされています。なお、ロードライトガーネットのインクルージョンは、鋭利なもので引っ掻いたような針状のものが見られます。

ロードライトガーネットのインクルージョンは細いため、遠くから見れば分かりづらいですが、近くで見ると気になってしまう方も少なくないでしょう。気になる方は、なるべくインクルージョンが目立たないもの、またはインクルージョンが全くないものを選ぶことをおすすめします。

カット

ロードライトガーネットは、ルース・ブレスレット・ネックレス・イヤリング・指輪などのアクセサリーに加工されます。アクセサリーの見た目や石のサイズに合わせてさまざまな形にカットされるため、自分の好みに合ったカットを選ぶようにしましょう。

ロードライトガーネットの価値や買取相場

宝石市場で高く評価されるロードライトガーネットは、赤紫に濃く発色し、透明度が高く、インクルージョンが全くない逸品です。しかし、小さいサイズや褐色っぽい色味をしているとリーズナブルな価格で販売されているので、宝石初心者でも入手しやすいでしょう。とはいえ、宝石は自然由来のものなので、個体によって価値は大きく異なります。

例えば2〜3ct（カラット）のロードライトガーネットの場合、品質によっては3,000円前後で入手できるものが多いです。しかし、高評価を得たものであればその10倍以上もの取引価格になるケースもあり、かなり大きな振り幅があることが分かります。

なお、大きくて重さもある高品質なロードライトガーネットは、8〜10ctのサイズで25〜35万円以上の買取相場になる場合があります。ジュエリーとしてロードライトガーネットの価値を考える場合は、色味や透明度だけではなくカラットや大きさも考慮しましょう。

また、ロードライトガーネットの中でもパープルガーネットと評価されているものは、高い希少性と美しさが相まって、同じ品質のワインレッド系のロードライトガーネットより数倍も高い価格で買い取られる可能性があります。

ロードライトガーネットのお手入れ方法

ロードライトガーネットは、鉱石の硬さを表すモース硬度が7〜7.5とされています。モース硬度は1〜10段階で評価され、世界一硬いと評価されるダイヤモンドが10ですので、それほど硬い宝石とはいえません。衝撃や摩擦に弱いため、取り扱いには注意が必要です。

普段のお手入れでは、指紋・垢・ホコリなどを簡単に拭き取るようにしましょう。乾いた柔らかい布を使って、力を込めずになでるように優しくロードライトガーネットの表面を拭いてください。ゴシゴシと力強く擦るように拭くと、宝石に傷がついてしまいます。最悪の場合、欠損や割れる恐れがあるため、取り扱いには充分に気を付けましょう。

保管する際は直射日光や高温多湿を避け、柔らかい布で包んでおいてください。他の宝石と一緒に保管すると傷がついてしまう恐れがあるので、一つずつ包むことをおすすめします。取りにくい汚れがある場合は、中性洗剤を薄く溶かしたぬるま湯で洗いましょう。汚れが落とせたら、柔らかい布で乾拭きしてしっかりと乾燥させてください。

ロードライトガーネットと似た名前の宝石

ここからは、ロードライトガーネットと似た名前や色を持つ宝石をご紹介します。

特徴を把握して間違えないようにしましょう。

ロードナイト

ロードナイトは薔薇輝石（ばらきせき）とも呼ばれ、ピンクや赤に美しく発色する宝石です。アメリカ先住民たちが魔除けやお守りとして用いてきたほど、古い歴史を持つ神聖な石です。 現在は「友愛」「博愛」という石言葉を持ち、パワーストーンとしても人気があります。語源は、Rhodonite（ロードナイト）という綴りから分かるように、ロードライトガーネットと同じくギリシャ語でバラを意味するrhodon（ロードン）です。

ロードクロサイト

ロードクロサイト（Rhodochrosite）は、アメリカ三大希少石の一つに数えられているほど希少性が高い宝石です。13世紀頃にインカ帝国を中心に親しまれていたことから「インカローズ」とも呼ばれます。主に、透明度が高い赤色をしていることが特徴で「バラ」を意味する「rhodon（ロードン）」と「色」を意味する「chros（クロス）」が由来です。

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また、査定料・買取料・キャンセル料などの各種手数料は一切頂きません。「他社と相見積もりを取りたい」「査定金額を聞いてから買い取ってもらうか考えたい」という方でも遠慮なくご相談ください。他の宝石も一緒に売りたい場合は、ロードライトガーネットとまとめて査定いたします。

ロードライトガーネットまとめ

ロードライトガーネットは、ワインレッドの鮮やかな色合いが美しい宝石です。他に類を見ない色味と輝きで、市場では非常に高い人気を誇っています。また、世界中で採掘されていることから産出量が多く、宝石の中では比較的リーズナブルな価格で入手できるため、アクセサリーやパワーストーンとして広く流通しています。一方、透明度が高くてインクルージョンがない高品質なものや、サイズが大きいものは高値で取引されやすく、買取価格が高くつく可能性もあります。ロードライトガーネットが不要になった際は、ぜひシグマへ査定をご依頼ください。

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